【ゴルフせんとや生まれけむ】吉村裕基<後編>「手の大きさがブルックス・ケプカと同じだった」
ゴルフせんとや生まれけむ
ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、前回に引き続き元プロ野球選手の吉村裕基氏。
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- ゴルフをこよなく愛する著名人に、ゴルフとの出合いや現在のゴルフライフについて語ってもらうリレー連載「ゴルフせんとや生まれけむ」。今回の語り手は、元プロ野球選手の吉村裕基氏。 東福岡高校から横浜ベイスターズに入団したプロ1年目のオフ、19歳から僕のゴルフライフはスタートしました。納会コンペが僕の初ラウンドです。もちろんぶっつけ本番というわけにはいきませんから、選手仲間からクラ……
よく「ピッチャーとバッター、どちらがゴルフが上手いか」と聞かれますが、僕はピッチャーだと思います。体の使い方がゴルフに共通するし、投球の組み立て方はマネジメントに通じる。攻めすぎてもダメ、守りすぎてもダメだし、常に一球一球の駆け引きをしている。そういう意味でピッチャーのほうが上手な方が多いのかな。
バッターは、常に動いているボールを打ちます。的を絞って「よし、打つぞ」というタイミングで、手元で伸びる球に対応するのが野球。すると止まっているボールでもそんな意識が頭をかすめ、一瞬手が変な動きになるんです。ゴルフは止まったボールをいかに同じスウィングで打つかが大切なのに……。
今、僕は母校・東福岡高等学校野球部のコーチをしています。僕らの時代は今のようにスマホやパソコンで簡単に動画を見られる環境ではありませんでした。だから常にどうしたらうまく打てるのかを考えていました。高校時代、参考にしていたのは松井秀喜さんのバッティングです。松井さんは左打ちなので、鏡に映る自分のスウィングが、松井さんのものとどう違うのか一生懸命チェックしていたこともあります。
今は簡単に検索して動画を見られる分、生徒は自分自身で何をしたいのか、どうしなければいけないのかに気付けていない、と感じます。ということは、自分の場合、ゴルフでも、昔野球に向き合った頃のような感覚で向き合っていけば、90の壁もクリアできるかもしれないですね。
ゴルフ歴も長くなってきたので、失敗談もそれなりにあります。プロ野球選手は、試合日はまずストレッチをして体を温めてから練習するので、基本、球場入りの時間が早いんです。皆さんが想像するよりずっと早く、選手は球場入りしています。それで、ゴルフを始めたばかりの頃、またまた野球のクセが。その日も気合たっぷりで、野球の試合とまるで同じ感覚でコースへ。
ゴルフ場の風呂で半身浴して体を温めて、そこでストレッチしてから練習に行こうと考えました。コースが開く時間に合わせて到着し「よし」と意気込んだところ、風呂はお湯が張ってないどころか清掃中で入れない! そりゃあそうですよね(笑)。
最近は、ウェアも変わってきました。僕は太もも、腰回りが大きいので、始めた頃はそもそもサイズが合うウェアが少なかったんです。入るものを買う、みたいな感じ。最近はバリエーションも増え、ファッション性もアップしたものが増えましたよね。一見したところ「細いなあ」となっても、ストレッチ性があって伸びるので意外と入る。肌触りなんかもほんと良くなって快適です。
先日、宮崎のフェニックスカントリークラブでプレーをしたときのこと。過去のダンロップフェニックストーナメントの優勝選手の手形が飾ってあるのですが、僕の手、ブルックス・ケプカとシンデレラフィットだったんですよ。そんな手を持っているんだから、ゴルフもうまくなって早く80台、70台で回れるようになりたいです。

吉村裕基
1984年生まれ、福岡県出身。2002年ドラフト5巡目で横浜ベイスターズに入団。2013年に福岡ソフトバンクホークスへ移籍。2019年から独立リーグを経て、現在は母校の東福岡高等学校のコーチを務める傍ら、少年野球の指導、野球解説者として活躍中
週刊ゴルフダイジェスト2026年6月2日号より


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