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【たま~に80台で回りたいッ!】Vol.52「春ゴルフは『飛距離の回復』をほどほどに期待すべし」

飛距離が出なくても、練習量が少なくても、たま~に80台で回るゴルフは十分に可能! コラムニストの木村和久がシニアのための89ビジョンを指南。

ILLUST/Shinichi Hoshi

>>前回のお話はこちら

桜も咲き、やっとゴルフシーズン到来です。今年の冬は風邪気味なのにプレーをしてこじらせ、寝込んでしまいました。病み上がりにドライバーをぶん回したら、飛距離170ヤード未満にぼう然、もはやムンクの「叫び」ですねん。なぜこんなにボールが飛ばないのか? これは引退しろと言っているのかな? 試しに周りの連中に話を聞くと「冬は2番手ボールが飛ばない」、「7番アイアンで120ヤードはありえない」等、同様な意見が続出。皆さん同じような苦労をしているんですね。というわけで今回は季節の変わり目、春ゴルフ対策を考えます。

冬はなぜ飛ばない?

昔から冬の寒い時期はボールが飛ばないといわれています。ボールが冷たいと反発力が落ち飛ばない。しかも風が強い日が多い。枯れ芝でライも悪いからナイスショットの確率が下がるのです。しかも頭の中ではナニクソと思って力むから、ミート率が下がる。筋肉は寒さで萎縮し、しかも着膨れしているので、普段の実力が発揮できません。

ドライバーで190ヤードの飛距離が、170ヤードしか飛ばないと唖然となり、さらにブチ切れて“山本リキンダ”ショットをするので、150ヤードしか飛ばなくなる。まさに負の連鎖ですね。


現実を受け入れる

ボールが飛ばない時期は3月いっぱい、場所によっては4月末ぐらいまで続きますか。心得としては飛ばないことに対し抵抗しないことです。扶桑CCのさるショートホールは110ヤードあり、いつもなら9番アイアンでドンピシャだけど、冬場は手前のバンカーに入ってしまう。つまり90ヤードしか飛んでないのです。ここは素直に130ヤード飛ぶ8番アイアンやUTで打つしかないです。また暖かくなり、ボールが飛ぶ季節が来れば、元の番手に戻りますって。

まずは薄着で練習

この時期の練習は、長袖で構いませんができるだけ薄着にし、肩関節の可動域を広げ、のびのびとボールを打つことから始めましょう。個人的にやっているのは、ドライバーの場合、素振りで限界ぎりぎりまでトップを作り、一瞬止めてから振る練習です。そうすると可動域が広がります。

それからゆったりと8~9割ショットをします。そこで欲が出てマン振りをすると、ショットが乱れます。自分の感覚でいうと、8~9割ショットの感覚で、いざ本番となると、しっかり10割ショットになっていますね。

昔、後藤修先生に「キムラ君は力み過ぎだよ。12割ショットになっているから、逆に飛距離をロスさせるんだ、8割でいきなさい」と何回も言われてましたっけ。

春先の現場対応

春先のライは結構やっかいです。枯れ芝と新しい緑の芝が入り交じってかなり打ちづらい。思ったより芝は滑るし、ダフるし、地面が浮くし、突っかかりもします。

あとは好き好きの問題。アイアンで強く打ったほうが良い方はそれで結構。UTなどで払うように打つのが好きならそれもよし。アプローチも同様に、ボールを上げるか転がすか、1回打ってみて決めましょう。要はひとつの打ち方に固執しないことです。

1年で1ヤードずつ減

以前書きましたが、本誌の「70代のドライバー飛距離の平均が180ヤード台」の記事、読みましたよね。還暦を過ぎたら、ドライバーの飛距離は1年で約1ヤード落ちてしまうのです。肝に銘じましょう。

答えから言うと、冬飛ばなくなった飛距離は、翌年完璧には元には戻りません。そこを謙虚に受け止め、ベストを尽くしつつも、老いと共生しましょう。そこを冬の遅れを取り戻そうと、がむしゃらに打つから、いつまで経っても飛ばないままなのです。

というわけで我々シニアゴルファーは冬と闘ったつもりでしたが、実は老いと闘っていたのです。 日本は地球温暖化の影響で夏暑く、冬寒い状況になりました。けれど夏はクールカートやエアコン付きカートなどが導入され、プレーがしやすくなりました。従来の夏のゴルフ危険説が、やり方によっては覆されつつあります。飛距離も夏はガンガン飛びますからね。

逆に冬のゴルフは厚着してラウンド可能ですが、著しく自信喪失させられます。もし将来自分がゴルフを休むなら冬かな。飛ばないと面白くないし、風邪ひくしね。

教える人/木村和久

「89ビジョン」をはじめ様々なゴルフの楽しみ方を提案するコラムニスト。ベストスコア75。01年鶴舞CCキャプテン杯優勝。ゴルフ歴は35年。現在は扶桑CCのメンバー

週刊ゴルフダイジェスト2026年4月14日号より