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大学生が席巻する日本アマ「プロと戦っているようなもの」予選突破の55歳・水上晃男の衰えない“競技欲”

日本のアマチュアゴルファーNo.1を決める「日本アマチュアゴルフ選手権」。群雄割拠の大学生ゴルファーが上位を占めるなか、55歳の水上晃男が予選を通過し51位タイと健闘した。

学生ゴルファーが台頭して久しいなか、決勝進出を果たした非学生は5名。なかでも19回出場、最年長である55歳の水上晃男が気を吐いた。

水上は日本ミッドアマや日本社会人ゴルフ選手権などで多くの優勝歴のある、押しも押されもせぬトップアマ。昨年の日本シニアオープンで8位タイと奮闘し、ローアマに輝いたのは記憶に新しいが、300ヤードヒッターも珍しくない日本アマで戦うのは厳しくないのだろうか?

「私が260ヤードくらいだから、それはもう厳しいですよ(笑)。でもね、彼らが(パー5で)2オン2パットのバーディを取るなら、私は3打目勝負でバーディを取る。飛距離を追い求めるのではなく、得意であるショートゲームやパットをもっと磨き、“自分でできる範囲”のなかで、いかに戦うかだと思います」

と、まだまだ闘志は衰えない。そんな水上は50歳を迎えてからプロのシニア競技へ出場するようになり、さらに55歳を迎えた今年から、アマチュアのシニア競技出場に向け、意欲を燃やす。

「50歳になってから生活を改善し、トレーニングを始めたんですが、そこからまた競技に対するモチベーションが一段上がったんですよ。もしかすると今が一番上手いかもしれません……」

その言葉どおり、関東ミッドアマや日本社会人、日本ミッドアマ……実は50代を迎えてからの水上選手は毎年のようにビッグタイトルを手にし、年を追うごとに強さが増している気がする。「日本アマは昔と違い、今は社会人が勝つことは考えられません。もうプロと戦っているようなものです」と本人は言うが、期待せずにはいられない。

06年は出場140人中、社会人選手が74名だったが、今年は30代以上が9名。水上は最年長となった(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月26日号より