「1ラウンドあたり3935円」エージシュート1000回超えの87歳、持続可能なゴルフのための“努力”とは?
ここ数年、ほぼ毎回エージシュート達成というスーパーゴルファー緒方治彦さん(87)は、つい先日も通算1145回目を達成したばかり。「どうせゴルフばかりしているんでしょ」という声が聞こえてきそうだが、限られたお金でラウンド数を稼ぐために、陰で涙ぐましい努力を重ねていた。
PHOTO/Masaaki Nishimoto
愛媛県西予市に住む緒方さんは、昭和52年に初めてラウンドしたときからゴルフの金銭出納簿をつけていて、過去46年間の収支決算をすると1ラウンドあたりの費用は3935円。
「公務員だったときにゴルフを始め、周囲にカネのかかる遊びと揶揄されたのに反発。『君らのタバコ代とどっちが金かかるか比べてやろうか』と(出納簿を)付けはじめたのです」
出納簿によると、46年間の総ラウンド数は2264回、使った費用は1561万1289円。平均すると1ラウンドあたり6895円となる。ただし、緒方さんのすごいところはここから。「プライベートコンペの賞品のなかに商品券があり、それを額面の半額で女房に買い取ってもらうのですが、その総額が670万2150円。差し引くと1ラウンドの費用は3935円になる計算です」
昨年に限るとラウンド数は64回で、コンペは優勝5回含め5位以内が24回あり、賞金(収入)総額は18万4800円、費用は33万4800円で1ラウンド当たり2344円だった。が、生涯ラウンドの収入はほかにも。
「アルバトロス1回、ホールインワン3回の保険金の総額が340万円あり、またお米やビール券などの賞品はタダで家に入れているので、それらをお金に換算して加えるとコスパはもっとよくなります(笑)」
ちなみに生涯2264ラウンドで総スコアの18万366打を割ると、1ラウンドの平均スコアは79.7。2018年に取材した際には平均80.2だったので、今なお日々成長中。おそるべき87歳だ。
週刊ゴルフダイジェスト2022年4月26日号より
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