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【アーカンソー選手権】タイの19歳が今季2勝目。笹生は最終日に崩れV逃す

2年前の全米女子オープン以来の米女子ツアー2勝目を目指し、1打差の単独2位からスタートした笹生優花だが、最終日に崩れてV逸。タイ出身の19歳ルーキーがシーズン2勝目を挙げた。

「ウォルマートNWアーカンソー選手権」で、今季思ったような成績が出せていない笹生が予選で好プレーを連発。最終組を回り優勝を狙ったが、終盤でダブルボギーを叩くなどスコアを4つ落とし32位タイで終戦。日本人最上位はまたしても古江彩佳の16位タイだった。

優勝は古江のPGAでの同期A・ティティクル。メジャーチャンピオンのD・カンをプレーオフ2ホール目で下し、3月のJTBCクラシック以来の戴冠。ルーキーの年間複数回優勝は5年ぶりの快挙だが、「記録のことは知っていました。狙っていました」と強心臓で勝ち切った。

「リーダーボードは見ていなかったけれど、18番がパーなら勝てると思っていました。でもカン選手と並んでプレーオフへ。相手が強いので開き直ってベストを尽くそうと思いました」。この勝利で世界ランクもM・リーやL・コーを抜いて3位に浮上。一躍今シーズンの台風の目になった。

敗れたカンは6月の全米女子オープンに出場した際、長らく脊椎潰瘍に悩まされていることを兄弟がインスタで報告。その試合を63位タイで終えてからツアーを休み治療に専念していた。

「負けて泣いたのは初めて。悔しいのではなく、ここまで来られたことがうれしくて」

3カ月の療養を経て復帰3戦目のプレーオフ進出に「もう二度とこの舞台に立てないと思った瞬間もありました。諦めなくて良かった」と感慨深げだった。

ルーキー・オブ・ザ・イヤー争いでは現在ティティクルがポイントランクトップだが、今季1勝の古江が3位、渋野日向子も4位につけている。ゴルフは最後まで何が起きるかわからない。まだ日本勢にもチャンスはある。

久しぶりの勝利はおあずけ(PHOTO/Takahiro Masuda)

週刊ゴルフダイジェスト2022年10月18日号より