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【ゴルフ初物語】Vol.92 愛くるしい笑顔にくぎ付け! 1973年“グリーンの妖精”ローラ・ボー初来日

かつて愛くるしい笑顔で世界中を魅了し、“グリーンの妖精”と呼ばれたローラ・ボー。日本に初めてやって来たのは、今から49年も前のことだった。

その美貌で日本でも一大ブームを巻き起こした

今年も全米シニア女子に出場予定

1971年、ジョージア州のアトランタCCで開催された全米女子アマで、当時最年少の16歳で優勝したローラ・ボー。その美貌からロサンゼルスタイムズ紙の「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」に選ばれる。翌72年6月には女子アマチュアの米英対抗戦「カーティスカップ」のメンバーに当時史上最年少で選ばれ勝利に貢献。また、同年10月にはアルゼンチンで開催され20カ国で争われた女子アマチュアの国別対抗戦「エスピリサントトロフィ」にも出場すると米国チームが優勝。個人戦でも日本の清元登子と並び4位タイ。翌73年にプロ転向するとテレビCMなどに引っ張りだことなる。

だが、当時の米LPGAの規定では18歳未満は試合に出られない。まだ17歳だったボーの誕生日は5月31日。そこでアメリカでのプロデビュー前に日本に来ることを選び、4月に東京よみうりCCで開かれた第1回ワールドレディスゴルフに出場。結果は9位タイだったが、その愛くるしい笑顔が驚くほどの注目を浴び日本中で大人気となる。

そして6月29日、ようやく米LPGA「レディタラゴルフトーナメント」でツアーデビューすると、初日ノーボギーの3アンダーで首位タイと好発進。結果は1打及ばず2位だったが、8月のチャイルド&ファミリーサービスオープンでも2位となり、この年のLPGA新人賞を獲得した。

しかしその後、家庭内暴力やアルコール依存症など私生活での苦しみもあり、レギュラーツアーで優勝することができないままツアーから姿を消した。

ところが50歳を過ぎてゴルフ熱が再燃。54歳になった2010年には全米女子オープンの予選会に出場して話題になった。

そして2018年にUSGAは全米シニア女子オープンを新設。その出場資格には歴代の全米女子アマの優勝者が含まれている。過去3大会すべてに出場しているローラ・ボーだが、残念ながら3回とも予選落ち。8月25日にオハイオ州のNCRカントリークラブで開幕する第4回大会に、67歳になった“グリーンの妖精”は現れるだろうか。

米女子ツアーでのプロデビュー前に来日し、試合に出ていたローラ・ボー。小社のカレンダーも大人気となった

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月26日号より