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【PGAツアーHOTLINE】Vol.30 ジョーダン・スピースのバンカーショット

PGAツアーアジア担当ディレクターのコーリー・ヨシムラさんが米ツアーのホットな情報をお届けする隔週連載「PGAツアーHOTLINE」。第30回のテーマはジョーダン・スピースの“バンカーショット”について。

ARRANGE/Mika Kawano PHOTO/Tadashi Anezaki

どんなライからでも寄せてくる

17年のトラベラーズ選手権でジョーダン・スピースがバンカーからチップインバーディを奪って同じ年のライバル、ダニエル・バーガーを下し優勝したシーンを覚えている方も多いでしょう。 

カップインの瞬間、クラブを放り投げキャディにお尻をぶつけるバンプで最上級の喜びを表現した名場面は、ゴルフファンなら少なくとも1回は目にしているはず。

そして彼は今年4月のRBCヘリテージでもパトリック・カントレーとのプレーオフでバンカーの縁の厄介なライからタップインの距離に寄せ、ツアー通算13勝目を飾りました。その試合では最終日の2番でもバンカーからチップインイーグルを決めており、スピースを語るうえで「バンカー」は欠かせないキーワードです。

このページでお馴染みのTPCソーグラスヘッドコーチ、トッド・アンダーソン氏はRBCのプレーオフでのバンカーショットを称賛します。


「バンカーの縁に近いところにボールがあったのでスタンスは外、足よりも低い位置にボールがありました。こういうときには重心を低くして構える必要があるのですが、足が外なので砂に(足を)めり込ませて低く構えることができない。そこで彼はボールをかなり右寄りにセットし、右ひざを大きく曲げて左より右サイドを低くして構えました。そしてボールを直接ではなく、手前の砂を打ちやすいアドレスを作ったのです」

難しい状況で下半身を安定させる構えを作れたのが勝因。

「テークバックでは手首のヒンジを使いクラブを素早く上げ、加速しながら一気に砂を叩くことでバンカーのアゴをクリアしてピンそば数十センチにピタリと寄せたのです」

このショットから我々アマチュアが学ぶべきことはなんなのか?

「アマチュアの多くは思い切りが悪いですね。アゴに当たらないかな? 飛びすぎないかな? と躊躇しながら打つからダウンスウィングでクラブスピードが減速してしまう。それが緩みとなり、ミスになる」とアンダーソン氏は指摘します。

バンカーが苦手な方のため同氏が提唱するのは「2対1スウィング」。はたしてその内容とは? 次回詳しく解説します。

コーリー・ヨシムラ

PGAツアーのアジア全体のマーケティング&コミュニケーションディレクター。米ユタ州ソルトレーク出身でゴルフはHC6の腕前

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より