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LIVゴルフがついに開幕! 第2戦はデシャンボーとリードも参戦!

世界中の注目を浴び、シーズン開幕を迎えた「LIVゴルフ招待シリーズ」。初戦は大方の予想通りだったり意外だったり、さまざまな選手が試合を賑わせた。

その筆頭は、「やっぱり」という声が聞こえてきそうなP・ミケルソン。以前から、たびたび参戦をほのめかしていただけに、予想通りの結末だろう。しかし、S・ガルシアやD・ジョンソンがPGAツアーカードを放棄して“完全移籍”したのに対し、永久シードを保持するミケルソンは、あくまでもPGAツアーのステータスを維持したいと考えている。すでに全米オープンを主催するUSGAは“LIVゴルフ組”を受け入れるとしており、「全米オープンでプレーするのを楽しみにしている」とミケルソン。多くのスポンサー契約を切られた彼にとって、優勝賞金5億円のLIVゴルフへの挑戦は、経済面での切実な思いが反映されているのだろうか。

意外だったのは、“アマチュアの星”がLIVゴルフからプロデビューしたこと。21年の全米アマチャンプ、J・パイオットは、キャリアのスタートをLIVゴルフに委ねることを決断した。これまでは、有望選手でも下部ツアーで下積み生活を送るのが常だったが、彼は「出れば必ず賞金をもらえるほう」を選んだのだ。

パイオットには、すでに約1億3000万円の契約金が支払われたという情報もある。試合に出るだけで経費がかかり、PGAツアーの場合、予選落ちなら賞金はゼロ。その現実を考えれば、契約金や高額賞金は若手にとって、大きな魅力になるだろう。ちなみにパイオットはPGAツアーのメンバーではないため、LIVゴルフに出ても制裁は適用されない。

さらに第2戦にはB・デシャンボーとP・リードという2人のメジャーホルダーが参戦をほのめかせたことも世間を騒がせた。デシャンボーは以前、自身のSNSでLIVゴルフ入りを否定していたし、リードは噂すら立っていなかっただけに、こちらも意外。

いずれにせよ、有望な選手たちの流出は、PGAツアーにとって頭の痛い問題だ。

第2選から出場予定のB・デシャンボー(写真は2022年マスターズ。PHOTO/Blue Sky Photos)

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月28日号より

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