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【ヨネックスレディス】「とりあえず前に出てくれれば…」“目玉”からの圧巻パーセーブで稲見萌寧が今季初V

<リシャール・ミル ヨネックスレディス/ヨネックスCC(新潟)/7349Y・パー72/6月3日〜5日>
PHOTO/Hiroaki Arihara

新潟県のヨネックスCCで行われたリシャール・ミル ヨネックスレディスで、稲見萌寧が去年の伊藤園レディス以来、7カ月ぶりの優勝を果たした。

グリーン周りを囲んだギャラリーからの大きな拍手に応える稲見萌寧。今季初優勝で通算11勝目を挙げた

3年ぶりに有観客試合になったリシャール・ミル ヨネックスレディス。18番ホールグリーン周りでのギャラリーによるスタンディングオベーションが密かな名物となっているが、ひときわ大きな拍手が沸き起こったのは東京五輪の銀メダリストで昨季の賞金女王・稲見萌寧。2日目終了時の会見で、「今年初めてトップに立ったので、この2つ(2打差)を縮められないように」と語っていたが、最終日はその言葉通り、クレバーなプレーが目立った。

同組の勝みなみや岩井千怜(ちさと)が追いつくために攻めるゴルフを見せるもOBなどでスコアを崩すなか、稲見はしっかり耐えて首位を守った。ハイライトは16番ホール。ティーショットがバンカーに入り、しかも目玉。「イメージはまったく出ず、52度でちょっとだけ開いて上からバンッ。もうとりあえず前に出てくれれば」と思って振った一打が「できすぎ」と本人も言うナイスアウトでピンから3メートルにつけ、しっかり沈めてパー。このプレーで気が楽になり、17番ホールはティーショットもセカンドショットも刻んで納得のボギーとし、最終ホールに。「18番、ティーショットを打ち終えて優勝を確信した」と言うように、このホールも危なげなくパーセーブし、7カ月ぶりの優勝となった。

今季は13戦が終わり、トップ10が6回。ふつうのプロであれば悪い成績ではないが、20-21年シーズンで9勝を挙げた稲見だとやはり物足りない。本人は「体調面などで、いろいろ失敗があったので、夏前くらいに優勝できればと思っていた。勝てるときに勝ててよかった」と安堵した様子。全米女子オープンと同週で今季好調の西郷真央などがいなかったが、稲見が横綱相撲で見事優勝。女子ツアーが盛り上がる要素がまたひとつ生まれた試合だった。

地元新潟出身のプロが活躍

ホステスプロ岩井千怜が2位タイ

昨年のプロテスト合格したルーキーで、ヨネックス契約プロである岩井千怜が11~ 15番ホールで5連続バーディを奪う活躍で、2位タイに。双子の姉・明愛も10位タイと奮起

菅沼菜々は今季7度目のトップ10入り

初日首位タイでスタートした菅沼菜々は、伸ばせなかった2日目のスコアが響き、4位タイで終戦。しかし、今季のトップ10入りは西郷真央の8回に次ぎ、稲見萌寧や高橋彩華と並ぶ7回に。初優勝の期待がかかる1人だ

<リシャール・ミル ヨネックスレディス最終成績>

優勝稲見萌寧-7
2位T藤田さいき-5
2位T岩井千怜-5
4位T石井理緒-4
4位T菅沼菜々-4
4位T高橋彩華-4
4位T穴井詩-4
4位T吉田優利-4

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月21日号より