【マスターズ】バックナインがさらにドラマチックに! 11番と15番の延長がもたらす影響とは?
コース改造により、今年のマスターズでは11番パー4と15番パー5の距離が延長されることに。同時に木も伐採され抜けは良くなったが果たして難易度は変わる?
ILLUST/Sadahiro Abiko PHOTO/Tadashi Anezaki
ロングアイアンの精度が要求される
今年のマスターズでは、11番パー4が15Y、15番パー5が20Y延長される。この影響について、佐藤信人プロに聞いた。
「どちらもグリーン周りに池があることがポイントです。特に11番の左の池は昨年はまったく効果を発揮しなかったように思います。セカンドショットで池を避けるならカットに打つのが正攻法。現代の選手の場合、残り200ヤード前後ならば6I〜8Iでさほど難しくないんです。けれど、220ヤードのカットとなると4Iや5Iになってくる。すると途端に難易度がアップするわけです。
それは15番にも言えることで、残りが230ヤード以上になると、グリーンに止めることがかなり難しくなってきます。それでなくても15番のグリーンは縦に狭い。昨年の最終日の松山選手のようにカットがかからず奥の池にハマることも多くなると思います。やさしいホールだった15番は今年、見応え十分です」
11番 パー4 505Y ▶ 520Y
昨年の平均スコア:4.40(難度2位)
“アーメンコーナー”の入り口でもともと距離の長かったパー4がさらに伸びた。「大きな理由はセカンドでドラマを作らせること。ロングアイアンのコントロールショットはプロでも難しい技術です」(佐藤)。池に向かって傾斜するグリーンのため、セカンドは無理をせずセンターを狙うのがセオリー
15番 パー5 530Y ▶ 550Y
昨年の平均スコア:4.77(難度17位)
最終日に追いかける選手はイーグルを狙いにくる15番。昨年までは2オンが狙いやすかったが、20Y伸びたことで、無理に2オンを狙わず、池の手前のフラットなエリアに刻む選手が増える可能性も。 また300Y地点の手前のフェアウェイは比較的フラットなので「あえてティーショットを刻んで3Wか5Wで攻めるという方法もあります」(佐藤)
月刊ゴルフダイジェスト2022年5月号より
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