米シニア今季の主役は58歳ヒメネス? 1試合2つのエースで早くも2勝
米国シニアツアー3戦目「コロガードクラシック」でスペインのミゲル・アンヘル・ヒメネスが優勝を飾った。今季早くも2勝目、しかも大会中エース2個と58歳の勢いが止まらない。
最終日を2打差の首位で迎えたヒメネスだったが、前週の覇者でシニア界不動のナンバー1、B・ランガーの追撃にあい劣勢に。しかし、178ヤードの14番パー3でエースを決め追撃を振り払うと、ランガーを含む後続に4打差をつけ圧勝。開幕戦に続く今季2勝目、ツアー通算12勝目を挙げ、52歳のE・エルスや51歳のJ・フューリックら若手(?)も手に負えないほどノリに乗っている。
ゴルファーとは思えないソバージュロングの髪を束ね、アスリートとは思えないぽっこりお腹を突き出しフェアウェイを闊歩。葉巻とワインをこよなく愛するゴルフ界きっての個性派は、エピソードを挙げればきりがない。
かつて自動車修理工をしていたこともあり、あだ名は“メカニック”。ゴルフを始めたのは15歳で、ゴルフ場のボール拾いやキャディをして大家族の家計を助け、地元マラガで行われた欧州ツアーのトーナメントでキャディをしたときS・バレステロスに出会ったことで人生が変わった。遅咲きだが欧州ツアーで21勝の実績がある。
P・ミケルソンが「しばらくゴルフから離れる」と語っていることもあり、58歳のヒメネスと64歳のランガーが今年もツアーを引っ張る展開になりそうだ。
ヒメネスが憧れたバレステロスの全盛期は30代前半まで。10代でデビューしてメジャー5勝を挙げたが、活躍したのは10年ちょっとと短命だった。一方ヒメネスはスタートこそ遅かったものの、プロ生活40年のうち30年以上も活躍を続けている。昨年、ランガーが6度目の年間王者に輝いたが、今年はヒメネスがランガーの牙城を脅かす?
週刊ゴルフダイジェスト2022年3月22日号より
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