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タイガー主催「ジェネシス招待」の出場枠“チャーリー・シフォード推薦”とは?

タイガー・ウッズがホストを務め2月17日に開幕するジェネシス招待に無名のプロ、アーロン・ビバリーがチャーリー・シフォード推薦枠で出場する。

同大会は16歳のときタイガーが初めてプロの試合に出場したことで知られている。タイガー財団が主催するようになってからは毎年有色人種などマイノリティから1名招待しており、それがチャーリー・シフォード推薦。

シフォードは白人オンリーのツアーだった1960年代、アフリカ系初のメンバーとなったレジェンド。タイガーがツアーで82勝できたのは、下地を築いたシフォードというパイオニアがいたからだ。

今回推薦を受けたビバリーは、カリフォルニアの州都サクラメント出身の27歳。3歳でゴルフと出合い、クラブプロである父に手ほどきを受け頭角を現した。現在アドボケイツプロゴルフ協会(APGA/アフリカ系アメリカ人などマイノリティに高いレベルの競技を主催するツアー)に所属しており、昨年同ツアーの最終戦で優勝。豪州やカナダツアーで修業を積んだだけでなく、コーチ経験もある。

「選ばれてとても驚いています。こんなに嬉しいことはありません。父と毎日語り合ってきた夢が叶ったのですから」とビバリー。

実はAPGAツアーにも“チャーリー・シフォード育成プログラム”なるものがある。恵まれない子どもたちに無償でレッスンを行い道具を提供し、トーナメントのエントリーフィーを免除するなどの活動を行っている。シフォードはアメリカのゴルフ界でかくも重要な存在なのだ。ちなみにタイガーの長男「チャーリー」は、チャーリー・シフォードからとって名付けられたといわれている。

黒人初の米ツアーメンバーとして活躍したチャーリー・シフォード(1922-2015)

週刊ゴルフダイジェスト2022年2月8日号より

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