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「ゴルフは打球の美しさを競うゲームではない」好調ジョン・ラームが明かした“崩れない”理由

世界ランキングのトップに君臨するジョン・ラーム。22年の初戦でも優勝争いをするなど、今年も好調を維持しそうだ。

昨シーズンは新型コロナウイルス感染症で棄権した試合もあり、優勝は1回のみ(全米オープン)。にもかかわらず賞金王に輝いた。その理由はずばり安定感の高さ。年間平均ストローク69.3という高い水準の安定度で、15回、トップ10入りしている。

そのラームが、米ゴルフ誌で自身のゴルフの“崩れない”理由を明らかにした。「自分自身を知ること、自分のスウィングや体、そして、自分には何ができるかを知ることだ。そして、今どうして自分のスウィングがそうなっているかを知ることが大切だ。そうしたことを常に頭に入れておいて、そのときにやるべきことがわかれば、安定したスウィングができるようになる。あるいは少なくとも安定したボールの軌道を得られるようになるんだ」とラームは語る。

なかでもスウィングのチェックリストを作っているのが、大きな鍵となっているとか。不調に陥ったとき、元の状態に戻すこと、少なくとも自分が予想できるスウィング軌道や弾道に戻すため、常にチェックリストを見て、今何をすべきか準備しておくことが重要だという。

もう一つの鍵は、「普段ドローボールを打っている人間が、突然ドローが出なくなったとき、ドローボールを打とうとはしないだろう。重要なのは、自分が予測できる“今の”ショットで戦うことなんだ。ゴルフは打球の美しさを競うコンテストではない。どのように見えようが、必要なのは最高のスコアを出すことなんだ」とラームは語っている。

最高のショットより、今できる最善のショット。これを守れば、大波なんかはなくなるのかも。ご自身のスウィングチェックリスト、作ってみてはいかが?

かつては激情家だったラーム。20年に結婚したことも安定感の後押しに(PHOTO/Blue Sky Photos)

週刊ゴルフダイジェスト2022年2月1日号より

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