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【スウィング研究】“無理やりドロー”から自然なフェードへ。初優勝! 三ヶ島かなのシンプルスウィング

2017年の初シード以来、シード選手として安定した成績を残しつつも優勝には手が届かなかった三ヶ島かな。それが今季最終戦のリコーカップで3日目に首位に立つと、最終日はしっかり逃げ切って初優勝。新ヒロインのスウィングについて、2020年1月から指導している青木翔コーチに聞いた。

PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Shinji Osawa、Hiroshi Yatabe

三ヶ島かな
みかしま・かな。1996年7月生まれ。福岡県出身。164センチ。ゴルフは10歳から。2016年からツアーに出場、6年目の最終戦で初優勝。2020-21年シーズン賞金ランキング18位。写真はチップインを決めたリコーカップ最終日16番

解説/青木翔

あおきしょう。1983年生まれ。福岡県出身。渋野日向子をメジャーチャンプに導き、三ヶ島かななどツアープロや、全国トップレベルのジュニアゴルファーの育成に努めている

無理な動きから自然な動きへ!

彼女を初めて見たとき、「持ち球はフェードだな」という印象でしたが、本人はドローを打とうとしていました。「本当はフェードでしょ」と聞くと、まさかの「ドローです」の答え。

明らかにヘッド軌道がアウトインの動きになる体使いなのに、無理やり体を動かしてドローを打っていました。そのせいで肩、腰、首などを痛めやすく好不調の波が大きかったのです。

フェードにしたことで故障なく安定した成績が残せて、初優勝に繋がったように思います。

当時の彼女は、ドローを打とうとテークバックで右へ大きく体重移動、切り返しから左腰をスライドさせて軸を右へ傾けて手首をコネて打っていました。こういった余分な動きを削ってナチュラルにフェードが打てるように調整していきました。


第一に、右への体重移動を減らしてその場でターン。次に、インから下ろそうとする余計な“間”をなくして、テンポよく振り下ろすことで、シンプルな軌道に変えていきました。本人には手元が胸の高さまで上がったらダウンスウィングへ入るよう早い段階の切り返しを意識してもらいました。結果、トップがややコンパクトに変わりました。最後は、左足の使い方。左の足首からふくらはぎ→太もも→左のお尻と順番に回転させてクラブを引き付けるように振ること。軸が傾かなくなり、自然なフェードに変わってきました。

インパクト前に左肩がもう少し浮かなくなれば、さらに精度の高いフェードが打てます。まだまだ成長できると思っています。

Point 1
右への体重移動を減らし体のターンでテークバック

目指したのはシンプルな動きの再現性の高いフェード。「無理にドローを打とうとする動きが目立っていました。体重移動ではなく、体の回転で上げることから始めました」(青木)

Point 2
下から順番に体を回していく

左足で地面を踏み、下から動く下半身リードを徹底。「左足の下からお尻まで順番に回すことで動きがシンプルになり、故障が減り、再現性も高まってきました」(青木)

週刊ゴルフダイジェスト2021年12月21日号より