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2022年、国内男子ツアーは2大会が新規で開催。一方で懸念の声も…

国内男子ツアーでは、50年以上の歴史を誇る「ブリヂストンオープン」が来季以降は開催されないことが明らかに。一方で、新たに2つの大会が開催されることが発表された。


1つ目の新規大会は「For the Players, By the Players」。同大会の趣旨は、プロ自らが企画・運営まで参画し、自分たちの“職場”を作っていくというもの。そのために選手会およびJGTOは、冠スポンサーではなく、数多くの企業や個人から協賛金を募る予定だ。同大会は今年、選手会が主導して開催した「ジャパンプレーヤーズ選手権」を下敷きにしているのだろう。

もう1つの新規大会「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント」は、規模が半端ではない。賞金総額200万ドル(約2億2564万円)というから、日本では「ZOZOチャンピオンシップ」に次ぐ規模の大会となるわけである。

DPワールドツアー(旧欧州ツアー)が主催し、共催がJGTO、そしてタイトルスポンサーはISPS(国際スポーツ振興協会)。会場はPGM石岡GCと発表された。欧州ツアーが名称変更したのは、UAE(アラブ首長国連邦)に拠点を置く大手港湾企業が新規の冠スポンサーになったため。出場選手はDPワールドツアーから83人、日本ツアーから41人、スポンサー推薦枠で6人。

日本ツアーの現状をテレビ解説者の佐渡充高氏は──。

「1つでも試合が増えたことは素晴らしいことですが、今、世界のツアーは激動の転換期にあります。それはオイルマネーによるUAEとサウジアラビアの主導権争い。UAEが欧州ツアーを“乗っ取る”ならば、サウジはノーマンを旗印に米国ツアーから有力選手を引き抜く形で新ツアーを画策しています。そして今回のUAEによる日本進出……。ビジネスとしての舵取りをJGTOがどうしていくのか、重要な決断をしていかなければならない時期にきていると思いますよ」

今年5月、選手会主催で開催された「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品」。来季はどのような形で行われるのだろうか(PHOTO/Hiroaki Arihara)

週刊ゴルフダイジェスト2021年12月21日号より

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  • 今年5月に開催された「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップbyサトウ食品」は、JGTOの選手会が主催した初めての大会。紆余曲折の末、サポートを決意したサトウ食品の佐藤元社長に、ゴルフの試合をスポンサードする理由を聞いた。 PHOTO/Hiroaki Arihara 佐藤 元 サトウ食品代表取締役社長 1965年新潟県出身。87年関東学園大卒、90年佐藤食品工業(株)(現:サトウ食品(株))入社、2010年代表取締役社長に就任。HCは10、最高は7。好きなクラブはドライバー。「全然飛ばなくなりましたが、ティーイングエリアに立つとワクワクします」 「男子ツアーよ、マニアックであれ」 「昨年10月、旧知の田島創志プロに誘われチャレンジツアーのTIチャレンジを初めて見ました。こういう試合もいいなあ、すぐではなくても今後スポンサードを考えようかと話していた。すると今年2月、田島プロから担当者に電話があり“例の話”になりました」例の話とは、JGTOの選手会が初めて主催して開催するジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ(JPC)のことである。今年5月の開催直前に、当初決定していたスポンサーが降りたのだ。「スポンサーが見つからなければ今日の理事会で試合がなくなる。まず名前だけでも出させてほしいと。その後、2月末に担当者が池田勇太プロとお会いし、大会開催に向けた打ち合わせが始まりました。もちろん最初は費用の話になります。持ち帰ってきた提示額をみて本当にこれで大丈夫かとも思いつつ、その時点では我々がそれ以上出すのは厳しく、広告宣伝としての費用対効果の部分もありました。でも『選手会としてやりたい』という気持ちが非常に伝わってきた。運営の部分は、無観客、ゴルフネットワークさんで放送することはすでに決まっていたので、大会ホスピタリティの一つである、プロアマはどうするかになる。でもコロナ禍で開催が難しいのは理解できましたし、最低限我々が楽しめる形を考え、プロアマにせず、練習ラウンドに付かせてもらうことになりました」サトウ食品がゴルフの試合をスポンサードするのは02年の新潟オープンからだ。「父が社長の時代、3年間冠スポンサーでした。父も母もゴルフが好きで、両親の時代はジャンボさんたちがいて男子のほうが優勢でした」佐藤家は“ゴルフ一家”だ。スポンサードする理由は「ゴルフが好きというのが1番」と笑う。 続きを読む 「3人の子どもたちも大学までゴルフでお世話になって。長男が92年生まれでちょうど堀川未来夢とか今平周吾と同じ世代、1個上には石川遼、1個下には浅地洋佑という感じです。だから皆を子どもの頃からずっと見てきて、この子はプロになって活躍してるなあ、など動向を気にしていました。でも、宮里藍ちゃん以来女子ツアーは盛り上がっているのに男子ツアーがイマイチで。見れば楽しいのにと思っていたとき、フューチャーツアーのスポンサードの話が持ち込まれました」石川遼が選手会会長のとき、ツアー開催の敷居を低くしたいという狙いでつくったのだ。 「JPCが男子を盛り上げる1つのきっかけになった、と言われるなら僕らにとっても嬉しい」 「男子ツアーを盛り上げたいという思いを強く語られて……コストも何とかなりそうだし、若手プロの熱意に応えたいと思いました。試合は、今トッププロになっているC・キムや大槻智春、稲森佑貴も参加しました。こういう選手たちが育てば男子ツアーも面白いと感じたのを覚えています」スポーツと食には親和性がある。これが純粋に企業イメージとも合致する。「スポーツで戦うとき、食がエネルギーになる。そのとき一番のもとになるのは炭水化物、ごはんやお餅です。また、一緒に試合を共有した地域や、年代同士は、その話題で盛り上がっていくもの。そんなふうにつながっていけたらいいなと思うんです」地元新潟も大切に考えている。野球のBCリーグや新潟シティマラソンにも協賛、08年に日本女子オープンを開催した紫雲CCでは理事も務める。ここでフューチャーツアー、ペアマッチをはじめ、数々のゴルフイベントを開催した。「地元の皆さんにも喜んでいただきたい。新潟は雪も降るしゴルフ不毛の地の感じですが、若林舞衣子や高橋彩華、今回のプロテストで合格した泉田琴菜もいて有望プロを輩出しています」佐藤社長の心意気を感じ、スポンサードの話がいろいろと舞い込んでくるのではないか。「実は、我々が自ら手を上げてやりたいと言ったのはペアマッチくらい(笑)。でも、ZOZO選手権もお声がけいただいて協賛しまた。PGAツアーの規模感やしつらえは素晴らしいだろうなと思っていて、実際見て鳥肌が立ちました。2日目の金曜日は天気も悪くて寒くて、普通のトーナメントならギャラリーは激減しますが、皆来るんです。そして皆目が肥えているから話がマニアック。そういう雰囲気が素晴らしい。PGAではギャラリーの選手に対する期待感があり、このホールでは2オンしないと許さないという空気が出る。日本ツアーでは、ここは危ないからレイアップすることを許してくれる空気がなんとなく出る。今回、日本選手たちも普段よりアグレッシブだった気がします」 「評判はよかったです。いろんな意味での新鮮さがあった。試合自体も盛り上がり、プロ4戦目のフレッシュな片岡尚之くんが優勝して。振り返って皆さんに言われるのは、あそこで試合がなくなっていたら『ああ、男子ツアーはやっぱり……』となったと。ドタバタでしたが、試合が開催されたという事実が大事。いろんないい縁がつながったのでしょう」 ゴルフにも“地方巡業”があっていい ゴルフの魅力は、自分でやっても見ても楽しいことだという。「ハードルが低いスポーツではないですが、いいおっさん連中が興じるんですから、それだけ面白いものなんですよ。うちなんか親子三代でゴルフに行きますが、1日中楽しめます。それにスポーツというのは何でもそうですが、ライブで見たら絶対いい。そしてよく言うのが、女子のゴルフは『上手いねえ』ですが、男子のゴルフは『すごいなあ!』という一言です。プロの打った音や、ボールの高さ。僕らのはるか上に行き、なかなか落ちてこない感じ。やっぱり感動します」人気がないと言われる日本の男子ツアーに提言はあるか。「ツアープロの皆さんも、どうやったら盛り上がりますかと事あるごとに僕らにも聞いてきます。本当に考えていて、何とかしたいと思っているんです。提言まではできませんが、もっとマニアックになれと言います。八方美人に誰でもいいから楽しく見てほしいということもいいけど、たとえばプロのクラブやシャフトに関して、スパイクの裏側に関して、細かい部分まで情報として得られたら『へえー!』となる。マニアックな応援の仕方もあって、好きな人たちは絶対に来るからと。100を叩く人でも、松山英樹のプレーぶりを平気で語るわけです(笑)。男子ツアーが一番マニアックな人たちの集まりだから。実は昨年トーナメントがなかった裏で少しフォーマットを変えた100万円争奪9H男子ペアマッチも開催しましたが、選手自身が全部細かく解説してくれるのが面白いという意見が多かった。そういうところにヒントがあると思います」 「プロたちは子どものようです」 それでも、とくに今の若手は楽しい、それが嬉しいと語る。「レギュラーとチャレンジの間くらいの選手もすごく面白いですし、今年最後に賞金ランキングをみてビックリすると思いますよ、世代の様変わりに」佐藤社長の口からは、次々と男女プロの名前が出てきて、それぞれの活躍を心から喜んでいる。「皆、子どものように思える。一挙手一投足が気になるんです。結局、僕らが一番楽しませてもらっているんですね」プロたちに対して“父”のような存在なのだ。そして、「縁」という言葉を何度も使う。「ゴルフをやっていたら、いろいろと縁ができます。それがすべての根底ではないでしょうか。来年JPCをどうするのかはこれからですが、一つ言えるのは、今回はあくまでも試合自体を開催してほしいという応援の思いでやらせてもらった。選手会もJGTOもいろいろ努力して、お互いギリギリのラインでやったと思うんです。もし我々以外にJPCの精神を理解してしっかり応援する、賞金総額ももっと上げたいというスポンサーが現れるのであれば、僕は『どうぞ』という姿勢でいいと思っています。そのときはまたチャレンジツアーなどの応援を考えたらいい。たとえばTIチャレンジは、石川喬さんという個人の方がスポンサーなんです。こういう形もいいなと。僕がHSチャレンジを開催するとか(笑)。相撲でいうと、大相撲の本場所があれば地方巡業もある。我々は後者だという思いはありますし、それも大事な役割だと考えてもいるんです」 週刊ゴルフダイジェスト2021年12月14日号より こちらもチェック!
  • 本日12月1日より、Myゴルフダイジェスト新規有料登録で「ゴルフポケット楽天市場店」で使える4000円offクーポンがもらえるキャンペーンがスタート。 12/4~の楽天スーパーSALEに備えクーポンをゲットしよう! 「ゴルフポケット」は、メーカーとのコラボ商品や、限定商品を多数取り揃え、ほかとかぶらないツウなアイテムが手に入る通販サイト。今年初めから、「ゴルフポケット楽天市場店」がオープンし、楽天ユーザーはさらに利用しやすくなった。 >>ゴルフポケット楽天市場店はこちら 今回、年末の謝恩キャンペーンとして、サブスクサイト「Myゴルフダイジェスト」有料会員(6カ月契約または1年契約)に新規で登録してくれた人に、ゴルフポケット楽天市場店で使える4000円offクーポンをプレゼント。Myゴルフダイジェストの6カ月契約プランは税込4620円のため、クーポンを取得すれば実質620円で半年間有料コンテンツが利用できることになる。 >>「Myゴルフダイジェスト」サービス内容&会員特典 また楽天ユーザーにとってはお待ちかねの「楽天スーパーSALE」が12月4日からスタート。「ショップ買いまわり」特典により、ショップで買い物するごとにポイント倍率がアップ。クーポンを使用しても「買いまわり」にカウントされるため、ゴルフポケット楽天店で4000円offクーポンを使用してポイント倍率を上げてから、別のショップで高い商品を購入して大量のポイントをゲットする、という手もある(ただしクーポン適用後の金額が1000円未満になると買いまわりの対象にならないので注意)。 4000円offクーポンがもらえるキャンペーンは12月20日(月)18:00まで。Myゴルフダイジェスト有料会員になるなら今がチャンス! >>年末謝恩4000円クーポンキャンペーン詳細はこちら >>4000円で買えるオススメ商品をチェック
  • グレッグ・ノーマンが新たな会社のトップになり、アジアンツアーに2億ドル(約226億円)以上を投資。今後10年間で10試合の新規大会を開催予定だという。 「ゴルフを世界的な規模での発展させるために、まだまだ未開発であるアジアの可能性を広げる」というのが、サウジアラビアがバックについた新会社『LIVゴルフインベストメンツ社』が発表した声明だ。これだけなら、アジアンツアーが盛り上がるグッドニュースだろう。しかしノーマンに言わせると「これは始まりにすぎない」ということで、まだまだ先がある話なのだ。ノーマンが30年前に企画した、少人数のスター選手による新ツアー構想が復活し、そのコミッショナーにノーマンが就任するという噂も流れている。実際、英ガーディアン紙は先のライダーカップに出場したアメリカチームのメンバーの1人が、3年契約の1億5000万ドル(約170億円)で新ツアーへの参戦の提示がなされたという話を伝えている。これに対して、スター選手を失いかねないPGAツアーは警戒感を強めている。昨今の賞金やボーナスの大盤振る舞いもさることながら、新ツアーに参戦すれば、PGAツアーのメンバー資格を剥奪する措置も辞さない構えだ。ただ、新しいサウジアラビアの試合がアジアンツアーの一環として開催されることになれば、簡単には批判ができなくなる可能性もある。加えて、ツアープロは個人事業者なので、PGAツアー側が選手の行動を縛ることについて、法的な問題もないことはない。一方、サウジアラビアを批判していたワシントンポスト紙の記者殺害を支持したと言われるサウジアラビアの王子が、くだんの新会社にも関与しているとされ、人権擁護団体がサウジアラビア主催の試合に出場しないよう呼びかけている。一体どうなるのか? 今後の展開が見逃ごせない。 いったい何をもくろんでいる……?(PHOTO/Kiyoshi Iwai) 週刊ゴルフダイジェスト2021年11月23日号より
  • 欧州サッカーのスーパーリーグ構想は発表からわずか数日で頓挫したが、プレミアゴルフリーグ(以下PGL)は依然水面下で動きがあるようだ。 英紙によると、PGLはダスティン・ジョンソン、フィル・ミケルソン、ジャスティン・ローズ、ブルックス・ケプカのエージェントに具体的な契約金の提示を行ったという。出場を確約するだけで2000万ドルから3000万ドル(22億円から33億円)を支払うというのがその内容。 サウジアラビアの潤沢な資金を背景に有名選手を取り込み既存のツアーとはまったく異なる大会の開催を目指すPGLは22年の始動を目指しているという。20年に構想が話題になったが当初は、ローリー・マキロイらトッププロが相次いで出場しないと明言。一時は立ち消えかと思われたが、同リーグの代表がたびたびPGAツアーの試合会場を訪れ関係者に接触。米ゴルフ誌に「この野心的なプロジェクトを死なせたくない」と訴えていた。PGAツアーのウェルズファーゴ選手権で今年初めてのプレーヤーズミーティングが行われたが、その席でジェイ・モナハンコミッショナーは「プレミアゴルフリーグに参加する選手はPGAツアーのメンバーシップを失う」ことを改めて強調した。PGAツアーは過去70年以上にわたり歴史と伝統を築き上げてきた。仮に同リーグに参加すればベン・ホーガン、ジャック・ニクラス、タイガー・ウッズらが積み上げたレガシーと数々の記録からの離脱を余儀なくされる。 すでに具体的なオファーを受けた選手も(PHOTO/Tadashi Anezaki) メジャーチャンピオンのウェブ・シンプソンは「私たちは世界最高の選手たちとの対戦を望んでいます。賞金だけで十分財政的に満たされているし、もしダスティン(ジョンソン)がツアーを離脱するならこれまで築き上げてきた20勝以上のキャリアを投げ出すことになってしまう。私はお金ではなく記録を追いかけたい」とコメント。PGLへの選手の流出を避けるため、ツアーはイメージアップや知名度アップに貢献した選手に総額43億円(上位10名)を支給する新プログラムを開始したが、果てして……。 関連記事はこちら https://my-golfdigest.jp/tournament/p19434/ 週刊ゴルフダイジェスト2021年6月1日号より