Myゴルフダイジェスト

女子ツアー全試合インターネット配信へ。地上波では見られなくなる!?

日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)からツアースポンサーに届いた通達は、今後、賛否を呼びそうだ。

その内容を結論から言うと──。10月以降の大会から一括して「GOLFTV」でインターネット配信を行う。その最初の大会が、先日のスタンレーレディスだというのだ。まずは同大会の3日間、すべてライブ配信を行い、今後については適時、同協会サイトで知らせていくという。

ちなみにGOLFTVは、ゴルフ関連のケーブルテレビチャンネル「ディスカバリーゴルフ」が運営し、グローバルに展開するゴルフ動画配信サービスで、これまでは米国男子ツアー、米国女子ツアーを日本国内で配信してきた。

同協会で“放映権”を持ち、発信していくことは小林浩美会長の宿願ともいうべきもの。その実現のための一歩というところだろうが、ネット配信だけということでは、問題も生じている。

その最たる例が、9月に始まったサッカーの2022年W杯アジア予選。アジアサッカー連盟が有料のスポーツ専門ネット配信「DAZN(ダゾーン)」へ超高値で放映権を売ったため、ホーム戦以外のテレビ放映ができなくなってしまったことで、公共性が失われたと批判を浴びているのだ。同じくGOLFTVも基本的には視聴料金を払わなければ見ることはできない。

今回のスタンレーレディスは録画でテレビ放送もあり、以後の大会も地上波と併映する形はとられたものの、同協会は、ゆくゆくはネット配信1本に絞りたいと思っているようだ。

これらの状況に待ったをかけるのは、スポーツ好きで、雑誌にコラムも持つノンフィクションライターの川上貴光氏だ。「問題は“視聴者ファースト”を忘れてほしくないということです。どっちが便利か、視聴者が選択できることが大事です。モバイルで料金を払ってでもライブで見たいという人もいるだろうし、僕みたいに録画でもいいから大画面で見たい人もいます。だから併用でいくべきなのではないでしょうか」

どうなっていくか、注目されるところだ。

時代の流れとはいえ、地上波での放送がないのはやはり寂しい(PHOTO/Shinji Osawa)

週刊ゴルフダイジェスト2021年10月26日号より

こちらもチェック!

  • 本日10月5日より、Myゴルフダイジェスト有料会員に登録すると、タイトリストの「プロV1」ボールがもらえる新キャンペーンがスタート。「プロV1」は世界のトッププロが愛用するNo.1ゴルフボール。ショートゲームでは高いスピン性能を誇りながら、ロングショットでは適度にスピンを抑え、飛距離性能とコントロール性能を高次元で両立。確実にスコアメイクに貢献する高機能ボールだ。 今回は、「Myゴ……
  • PHOTO/Hiroyuki Okazawa 今年のゴルフ界は松山英樹のマスターズ制覇、笹生優花の全米女子オープン優勝と、明るい話題で持ちきりだが、その一方で、全米女子オープンも男子メジャーの全米オープンも、テレビ地上波での放送が見送られた。さらに先日の国内女子ツアー、アース・モンダミンカップも動画配信サービスのU-NEXTでの有料ライブ配信のみ。さみしい週末の午後を過ごしたゴルファーも少……