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米開幕戦を制したマックス・ホーマ。勝利の方程式「タイガー・モーメント」とは?

PGAツアーの21-22年シーズン開幕戦「フォーティネット選手権」を制したのは、地元カリフォルニア出身のマックス・ホーマだった。

最終日を首位と2打差の3位タイからスタートしたホーマは、12番パー4でイーグルを奪うと、初優勝を目指したM・マクニーリーが終盤もたつくなか、ぐいぐいとペースを上げ、ツアー通算3勝目を挙げた。

「今日は自分自身をよくコントロールできた。ウェッジの距離感も良かったし、勝てて本当に気分がいい」という彼の隣には、愛妻レイシーさんが。優勝は3度目だが、妻に晴れ姿を直接見せることができたのは初めて。喜びもひとしおだっただろう。

30歳のホーマにとって、これが2月のジェネシス招待(T・ウッズ基金主催)に続くカリフォルニアでの2勝目。前回は憧れのタイガーからトロフィーを授与され、人生最高の瞬間を謳歌した。

物心ついてから、ホーマの思い出はすべてタイガーで彩られ、“タイガーモーメント”をつかむことを目標にしてきた。「どんな状況でも必ず勝ちをつかむのが、僕の言う“タイガーモーメント”。その心持ちに近づく瞬間が少しでもあれば、素晴らしいことが起きる」

20-21シーズンは前半で優勝し飛躍を誓ったが、後半は尻すぼみの展開に。「終盤はボロボロだった」と言うが、2週間の短いオフを利用して修正に取り組み、新たなシーズンに向け、十分準備が整ったという。

さらに年間王者に輝いたP・カントレーが最終戦に優勝したときの記者会見も気づきのヒントになったそう。

「どんなときでも自分らしくいたいというカントレーの言葉を聞き、自分らしさとはなにかを考えた。ストイックな面もあるけれど、普段の自分はとてもおしゃべり。だから試合中も普段通りよくしゃべって自分らしい自分になってみた」。ホームで勝ったホーマはそう言って胸を張った。

3勝目を挙げたホーマ。これで世界ランクは31位にジャンプアップ
(PHOTO: Scott Strazzante/San Francisco Chronicle via Getty Images)

週刊ゴルフダイジェスト2021年10月12日号より