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プレーヤー・オブ・ザ・イヤー受賞逃したラーム。体調不良も重なり開幕戦で予選落ち

選手間の互選で決まるPGAツアーのプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(以下POY)。受賞を逃したジョン・ラームに異変が?

早くもスタートした21-22シーズン開幕戦「フォーティネット選手権」で優勝候補ナンバー1だったラームが、予選カットラインに2打届かず、まさかの予選落ちを喫した。昨シーズン予選落ちわずか1回(棄権1回)だった彼にいったいなにが起きたのか?

実は試合前から「胃の不調」を訴え、プロアマ大会を欠場。初日を104位タイで終えると、「ここ数日何も食べられていない。よく眠れないし疲れがたまっている」とラーム。今年2度コロナを経験したラームが、「あのときよりも体調はずっと悪い」と憔悴しきった表情を見せた。

そんな彼に追い打ちをかけたのが、大会直前に発表されたPOYの結果だ。

「受賞できなかったんだから、いい気分じゃない。自分ではコンスタントに成績を挙げた素晴らしいシーズンだったと思っている。トップ10入りは15回だけれど、メモリアルを含めれば16回。安定感は抜群だったのに……」と3日目に後続を6打リードし独走態勢に入りながらコロナ宣告を受けあえなく棄権した「メモリアルトーナメント」を引き合いに出した。しかもその試合で優勝したのがカントレーだったのも皮肉な話だが。

ラームが自負するように、賞金ランキング、平均スコア、トップ10入りの回数など主要部門は全て1位で、成績面ではカントレーより上。優勝回数こそカントレーが勝っているものの(4勝)、年間2勝のうち1勝は全米オープン。データ重視のPGA・オブ・アメリカが選ぶPOYはすでにラームに決まり自信たっぷりだっただけに、思いもよらぬ結果にがっくり。

「メモリアルで勝って、(やはりコロナで出場を逃した)東京五輪でメダルを獲っていれば、また違っていたかもしれない」。と肩を落とした。

今シーズンこそは、文句なしの受賞といきたいところ(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2021年10月12日号より