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石川遼にも期待大! まもなく開幕「全米オープン」難コースに日本勢4人が挑む

PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroshi Yatabe、Blue Sky Photos

アメリカでもっとも歴史と権威のある大会、全米オープン。今年の舞台は1月にファーマーズインシュランスオープンが開催されたトーリーパインズGC。狭いフェアウェイ、アンジュレーションのあるグリーン、巧みに配されたバンカー……。全米屈指の難コースに4人の日本人が挑む!

全米オープンは13年ぶり2度目の開催となるトーリーパインズGC。前回08年は月曜日のプレーオフにもつれこみ、91ホール目でタイガー・ウッズが優勝、トリプルグランドスラムを達成した。「グリーンは西海岸特有のポアナ芝。成長が早く、午前と午後でグリーンのコンディションがまったく異なります」とレックス倉本氏(Photo by Keyur Khamar/PGA TOUR via Getty Images)

全米仕様で半年前とは
まったく別のコンディション

毎年1月に行われるファーマーズインシュランスオープンの舞台でもあるトーリーパインズGCだが、「まったく別物のコースになる」というのは、テレビ解説でおなじみのレックス倉本。

「もともと距離が長くて難しいコースですが、長いラフなどハードな“USGAセッティング”になり、さらに難度が増すはずです」

では、この難コースを攻略するには何が求められるのか。

「いまの時季は海岸線特有の風が比較的穏やかで、それほどトリッキーなコースでもないので、ティーショットで飛ばすことができ、なおかつショット力もある、ボールストライキングに秀でた選手が有利。松山選手はボールストライキングがここ数年、常にトップクラス。ファーマーズでは優勝こそありませんが、本来、PGAツアーのなかでも特に相性がいいコースだと思います。間違いなく優勝争いに絡んでくるでしょう。石川選手や星野選手も飛距離はあるし、アイアンもうまい。石川選手は2014年のファーマーズで7位タイに入っていますから、コースを熟知しているでしょう。飛距離のない浅地選手は厳しい戦いになりそうですが、1月に優勝したパトリック・リードも飛距離はそれほどない選手。長いラフを避けて攻め続ければ、きっとチャンスが出てきます」(倉本)

笹生優花に続いて、日本人選手の「全米」での活躍に期待だ。

<日本勢はこの4人>

マスターズに続きメジャー2勝目なるか

松山英樹(29)

世界ランク15位

米国予選会を突破。2度目の出場

星野陸也(25)

世界ランク78位

日本予選トップ通過。2年連続6回目の出場

石川 遼(29)

世界ランク145位

日本予選を2位通過。全米OP初出場

浅地洋佑(28)

世界ランク336位

短い番手でグリーンを狙える飛ばし屋が有利

「グリーンは硬く、短い番手で高さを出さないとボールを止められない。フェアウェイが開けていて思いっきり振っていけるのでティーショットで飛距離を稼げる飛ばし屋が有利でしょう」(倉本)

7652Y(パー71)と長めの設定で飛ばし屋有利だが、フェアウェイを外すと長いラフの餌食に。飛距離と正確性の両方が求められる

小さなグリーンにバンカーが効果的に配置

「グリーンは小さくて傾斜も強い。ガードバンカーも効いている。2オン可能なパー5もあるので、どれだけ狙っていけるか。ボールストライキングの上手い選手が上位に来るはず」(倉本)

マスターズ、全米プロとメジャーで予選落ちが続いているダスティン・ジョンソンだが、得意の全米オープンで汚名返上なるか。ジョン・ラームはメモリアルでのまさかの棄権から復帰。ファーマーズ2位、マスターズ3位のザンダー・シャウフェレも侮れない

第121回全米オープンゴルフ選手権
2021年6月17日(木)~20日(日)
トーリーパインズGCサウスC(カリフォルニア州)

週刊ゴルフダイジェスト2021年6月29日号より