Myゴルフダイジェスト

【全米プロ】制御不能のギャラリー。主催者が謝罪もミケルソンは「素晴らしかった」

フィル・ミケルソンがメジャー最年長優勝を飾った全米プロゴルフ選手権を主催するPGAオブ・アメリカが最終日の混乱についてミケルソンとブルックス・ケプカに謝罪した。

最終組の2人が18番をプレーした際のギャラリーの熱狂は主催者の想定を超えるものだった。興奮した群衆が警備関係者の制止を聞かず、選手に殺到し制御不能に。ミケルソンとケプカがもみくちゃになり、グリーンに上がるのも難しい状況に陥った。
 
コロナによってギャラリーがいない静かな優勝争いに慣れてきたわれわれにとって、歓声が戻ってきたのは喜ばしいことだが、選手に危険が及ぶようなことはあってはならない。

そこでPGAオブ・アメリカのシス・ウォーCEOが声明を発表。観客対策に落ち度があったとして最終組をプレーした2人に謝罪した。その内容は以下の通り。

「熱狂的なファンが戻ってきてくれたことを歓迎する一方で、歴史的な全米プロゴルフ選手権の最終日、試合がクライマックスを迎えた瞬間、高揚したギャラリーをセキュリティが制御できず2人のプレーヤーとキャディを無防備な状態にしてしまったことを残念に思います」

「われわれは選手の安全を最優先に考えており、秩序が回復したことに感謝します。私は2人の選手と直接話し協会を代表して謝罪しました」

ミケルソンは優勝した直後のインタビューで「こんな経験は初めて。少し不安な部分もあったけれど特別だし素晴らしかった」と混乱を意に介す様子はなかった。

一方ケプカの反応はやや否定的。「ひざが本調子ではないので、気が気じゃなかった。フィルにとっては素晴らしいシーンだっただろうし自分も元気だったら(熱狂を)喜んだかも」としながら「リハビリ中にもひざのそばに5人くらいの人が立って非常時に備えてくれている。そんなことギャラリーはわかってくれないね」

ともかく、2人の選手が無事で良かった。

さすがにこれはやりすぎ!(Photo by Maddie Meyer/PGA of America via Getty Images)

週刊ゴルフダイジェスト2021年6月15日号より