天本ハルカのオフトレに潜入!<後編>「体よりも頭が疲れます」

福岡で開催された鴻江寿治氏主催の合宿に参加した天本ハルカ。午前中はランニングがメインだったが、午後からは野球場に移ってのトレーニング。いったいどんな内容だったのか?
PHOTO/Norimoto Asada THANKS/鴻江スポーツアカデミー


鴻江寿治
2008年北京五輪で男女バレーボール、男子野球、女子ソフトボール、2021年の東京五輪で女子ソフトボールのスタッフに加わり金メダルをサポートしたトレーナー
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- 女子ツアー開幕まで残すところ1カ月。スポンサー挨拶やイベント出演をこなしながらも、女子プロたちは開幕に向けてレベルアップを図っている。1月のとある週、昨年初優勝を遂げた天本ハルカは福岡県八女市で行われた、師事する鴻江寿治氏が主催する合宿に参加。氏のもとには、野球やソフトボール、マラソンのトップ選手たちが集まり、競技を超えて交流しながら練習していた。 PHOTO/Norimoto Asada……
選手同士が話して
自分で考える
午後は野球場に移動。ここでも筋力トレーニングやゴルフの打ち込みではなく、体の動かし方に重点を置いたトレーニングが行われた。
千葉ロッテマリーンズの柿沼友哉捕手は「先生に『アイアンのように振ってみて』と言われて、試したら意外とイメージしやすくて。バッティングも力むと最後失速しちゃうけど、力みがないと打球が伸びるし、何せミスが少なくなる」と言うと、天本も「ドライバーもアイアンみたいに落とすだけにしたら、スウィングは小さくなるけど、効率がいいからなのか飛ぶようになった」と同意。競技は違えど、“原理”は共通するからこそ、互いに参考になると2人。
動作解析やトレーニングは深夜まで続き長い1日が終わるが、「体の疲れよりも頭が疲れる。1日終わったころはもうヘトヘト(笑)」(天本)。
開幕まで残り1カ月。この合宿で得た“気付き”をゴルフに落とし込むため、これからラウンド練習をメインに開幕に備えていく。
13:00
球場に場所を移して体の動かし方のトレーニング


同じメニューでも左の選手は「あし体」タイプ。天本が腕の反動で飛ぶのに対して、腕を使わないようにトレーニングしていた

20:00
選手のディスカッションは深夜まで

日没になり球場でのトレーニングを終えると、食事を挟んで夜の部がスタート。映像を見ながら動作解析をしていく。鴻江氏のアドバイスで動きにどのような変化が起きているのか、選手間でも積極的に意見が交わされ、取材の前日も上野選手と午前3時過ぎまで話し込んだ。ゴルフの動きの指導もこのときに行われるが、ゴルフ好きの選手が多いため、いつしか天本のレッスン会になることもあるという
上野選手からは毎年のように金言をもらっている。今年は金メダルの重みを肌で感じ、優勝を目指す!

他競技の一流選手の動きを見学するのも大きな学び


ソフトボール大会、ゴルフ合宿にも参加!


週刊ゴルフダイジェスト2025年2月11日号より