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ヒデキ優勝の立役者!? 稀代の“グッドルーザー”シャウフェレの弁

マスターズの決勝ラウンドで2日連続、松山英樹と同組だったザンダー・シャウフェレがまさに“グッドルーザー”だと評判になっている。

母や祖父母の日本在住の縁もあり、挨拶程度の日本語を話すシャウフェレ。松山とは「内容は内緒だけれどちょっとしたジョークを交えながらプレーした」という。3日目は松山が7アンダー65の猛チャージ。「うらやましかった。自分が65だったらどんなに良かったか。でも一緒の組の選手が75より65のほうがずっといい気分」と率直な感想を口にし「ヒデキのアイアンは本当にすごい。別格といっていい」と、絶賛した。

最終日の前半、ボギーがかさんで松山に大きく水を開けられても松山のナイスショットには「ビューティフル」「グッドショット」と声をかけ、松山を気持ちよくプレーさせた。「本当はもっとプレッシャーをかけなきゃいけなかった」というが、バック9の4連続バーディで2打差まで詰め寄り展開を面白くした。

「15番でヒデキがセカンドを刻まずグリーンを狙ったのはちょっと驚いた。で、奥の池に入れてボギー。2打差に縮まったことで気持ちが盛り上がった。まだ(優勝の)チャンスがあるかもしれないと思ったら燃えてきた」

しかし、直後の16番パー3で今度はシャウフェレが池。「184ヤード、8番アイアンの完璧なショットだった。ただ風が左からもっと強く吹いていると思ったら違った。風にぶつけてピンそばに寄せる予定だったんだけど」と、そのホールを痛恨のトリプルボギーとし3位タイに後退した。

まさに紳士と呼ぶにふさわしいプレーぶりだった(PHOTO/Taku Miyamoto)

「ヒデキはまるでロボットみたいだった。13番までは完璧なゴルフ。僕は惜しいところで勝てないのがいつものパターン(メジャー15回出場でトップ10入り8回)。ヒデキは勝つためにするべきことをすべてをやりきった」

自分の調子が悪くても同伴者を気持ちよくプレーさせるシャウフェレが、松山の快挙達成の陰の立役者かも?

週刊ゴルフダイジェスト2021年5月4日号より