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【インタビュー】安田祐香<後編>「スタッツで1位が取れるくらい得意なものを磨いていきたい」

昨年9月にプロ初優勝を果たした安田祐香にインタビュー。後編では、キャディとしてサポートする姉の美祐を交え、引き続き話を聞いていく。

PHOTO/Yujiro Kawatani、Tadashi Anezaki、Shinji Osawa THANKS/小野東洋GC

安田祐香 2000年生まれ。兵庫県出身。姉・美祐を追って、小学3年で坂田塾に入塾。高校2年で日本女子アマを制し、2020年プロ入り。2024年9月、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンでプロ初優勝を遂げた。NEC所属

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姉のライン読みに
これまで何度も助けられています

――祐香プロと美祐さんは坂田塾出身ですが、坂田塾で印象に残っていることは何ですか。

祐香 プロになってから、ショートスウィングのスゴさに改めて気付きました。いまでも調子が落ちてきたらショートスウィングでボールを打ったりします。

――体の中にショートスウィングが残っているんですね?

祐香 残っています。だから、アイアンショットが好きで、ライン出しやコントロールショットが得意なんだと思います。

アイアンが得意になったのは、坂田塾で覚えたショートスウィングのおかげだという。「ライン出しはショートスウィングにかなり近い感覚ですし、練習ラウンドをショートスウィングで回って、自分の調子を見たりもします」(祐香)


――試合でお姉さんがキャディというのは心強いですね。

祐香 姉は私のスウィングを昔から一番近くで見ているので、指摘するポイントが的確ですね。

美祐 祐香が気付いていないスウィングの小さな変化をアドバイスすることはあります。

「祐香は、物事を突き詰めるタイプというか、完璧主義というか。自分が本当に納得するまで妥協しないところがあるので、あまり考え過ぎないように、ときどき息抜きをしてもらいながら、2勝目に向かって2人で頑張りたいですね」(美祐)

祐香 それと、姉はパットのライン読みが上手いんです。私はジャストタッチ派で、姉は強めに打つタイプですが、ライン読みはかなり信用しています。

美祐 パットって、ライン読みも狙いも人によって違うんです。だから、「ここを狙って」とか「これぐらい曲がるよ」っていうより、祐香のタッチに合わせて、「だいたいあの辺じゃない?」っていう提案をします。

祐香 どっちに曲がるか微妙なラインは、姉の意見を聞きます。エイムポイントも使いますが、0.5度の傾斜をゼロに感じたり、逆の傾斜に感じることもあるんです。だから、どっちに切れるかわからないときは、必ず姉と一緒に読みますね。

美祐 私は昔からパットが一番得意なんですよ。

――そうですよね。美祐さんも大手前大学4年まで、全国レベルで戦っていましたからね。どっちに切れるかわからないときは、お姉さんの読みを優先?

祐香 そういうときもあります。でも、なんかモヤモヤするときは自分の読みの通りに打ちます。それで間違っていても仕方ないなって思いますから。

祐香の2勝目は私がキャディをやると決めているんです

祐香が優勝した試合は、ちょうど男子プロのキャディをする順番に当たってしまったという美祐。「祐香が2勝目を挙げるときは、2人揃って現場で喜びたいですね」

スタッツの上位を
キープできる選手になりたいですね

――25年シーズンはどんな目標を持っていますか。

祐香 やっぱり早めに優勝したいですね。安定したプレーをシーズン通してしたい。

――スタッツの目標は?

祐香 そうですね。パーオン率を15位以内にして、平均パットも同じくらいなら上位に行けるので、その2つを大事にしたいですね。

――どちらもバーディに直結する数字ですね。では、長いスパンの目標は持っていますか。

祐香 自分がレベルアップしていくと、目標はどんどん高くなると思いますが、一番身近にいる先輩の青木瀬令奈さんは、1ラウンド当たりの平均パット数が4シーズン連続1位なんです。

――青木プロはパットの名手ですからね。

祐香 青木さんのように、スタッツで1位が取れるくらい自分の得意なものを磨いて、ずっと上位でいられる選手になりたいですね。

――プレーヤーとしていつまでプレーするとか、将来の計画はありますか。

祐香 30歳までは戦って、そこから先はそのとき考えます。シードで出られるうちは、見に来てくれるファンに悪いショットは見せられないので、そのために頑張りたい気持ちもあります。

――オフの楽しみは?

祐香 家でのんびりワンちゃんと遊ぶことですね。あとは、Kポップのガールズボーカルグループ「ベイビーモンスター」が好きで、去年は姉とライブに行けたんですよ。ベビモン、また来日しないかなぁ。

週刊ゴルフダイジェスト2025年1月28日号より