Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • プロ・トーナメント
  • 【PGAツアーエキスプレス】Vol.32 ジェイソン・デイにニック・テーラー…2022-23シーズンの名場面をプレイバック

【PGAツアーエキスプレス】Vol.32 ジェイソン・デイにニック・テーラー…2022-23シーズンの名場面をプレイバック

ゴルフの最先端、PGAツアーの旬なネタをお届けする「PGAツアーエキスプレス」。第32回は、6月のRBCカナディアンオープンで優勝を果たしたニック・テーラーなど、2022-23シーズンの名場面を振り返る。

取材/コーリー・ヨシムラ(PGAツアー アジア担当ディレクター)

ニック・テーラー 1988年生まれカナダ出身。アマチュア時代には世界アマランク1位になるほどの実力。2010年にプロ転向し、これまでに3勝を挙げている(Photo by Vaughn Ridley/Getty Images)
前回のお話はこちら

2024年が始まり約1カ月、PGAツアーでは新シーズンがスタートしている。そうすると昨年のことは忘れ去られてしまうが、それはあまりにももったいない。特に昨年は劇的な優勝が多くあり、いつまでも語り継がれるべきだと思うからだ。そんなわけで、今回は22−23年シーズンの劇的優勝を振り返りたい。

まずは5月に行われたAT&Tバイロン・ネルソン。最終日に62で回ったジェイソン・デイが逆転し、2018年以来、実に106試合ぶりとなる優勝を飾った。優勝から遠ざかっている間、母親が他界したり、自身も腰痛に苦しめられたりしてゴルフを諦めかけたときもあったと言う。そんななかでの優勝は、本人はもちろん、多くの人の胸が熱くなるものだった。

6月に行われたRBCカナディアンオープン。カナダ人のニック・テーラーが優勝したわけだが、この勝利は69年ぶりにカナダ人が自国のナショナルオープンで優勝したという記録的な出来事だった。トミー・フリートウッドを相手に4ホールのプレーオフ。しかも優勝を決めたパットは、テーラーが経験したなかで最も長い22メートル弱のイーグルパットだった。友人であるアダム・ハドウィンは、シャンパン片手にカナダゴルフの大御所たちとグリーン脇で見守っていて、優勝の大歓声とともに、テーラーにシャンパンを浴びせようとしたところを警備員にガードされ、グリーン上にダウンしてしまった。その絵もまた、大いにステキな光景として、人々の記憶に残ったのだった。

ロケットモーゲージクラシックでは、リッキー・ファウラーが4年ぶりの優勝を果たした。最後のパットを決めた瞬間のファウラーの様子はすごく印象的だった。サングラスをしていたため、表情までは読み取ることができなかったが、大きな安堵感に包まれていたように見えた。

昨シーズンの年間王者に輝いたビクトール・ホブラン。最終戦、イーストレークGCの14番は最も難しいホールとして知られている。そこでホブランは7.5メートルのバーディパットを入れ、迫り来るザンダー・シャウフェレを振り切った。シーズン3勝目、賞金1800万ドルを手にして、PGAツアーを締めくくった。

試合の数だけドラマがある。さて、今年はどんなドラマが生まれるのか?

リッキー・ファウラーと同じく、日本にゆかりのあるコリン・モリカワもZOZOチャンピオンシップで優勝を果たした

復活のジェイソン・デイは今年からマルボンゴルフと契約

2014年に創設された「マルボンゴルフ」と契約したデイ。マルボンゴルフはゴルフだけでなく普段使いもできるデザインが魅力のLA発祥のブランド

月刊ゴルフダイジェスト2024年3月号より