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【ゴルフはつづくよどこまでも】Vol.159「竹田麗央さん、5年以内にナンバーワンになる可能性を秘めてます」

高松志門の一番弟子として、感性を重んじるゴルフで長く活躍を続ける奥田靖己。今週もゴルフの奥深い世界へと足を踏み入れていく。

PHOTO/Shinji Osawa

前回のお話はこちら

今シーズンも、女子は新しい若い選手が次々と出てきてツアーで活躍して話題になりました。

岩井姉妹は、去年活躍した妹(千怜)に負けんとこうという気持ちの強さで、今年は姉ちゃん(明愛)のほうが好成績を出し、それを見て妹も、姉ちゃんに負けんとこうと頑張るという、気持ちの相乗効果がうまく結果につながっているいうことでしょう。

平瀬真由美さんの姪っ子の竹田麗央さんですが、彼女は5年以内にナンバー1になる可能性を持っていると僕は見ています。

僕らとは流儀が違って、ちょっとクラブを縦に振るアップライトのスウィングやけど、タイミングというかリズム感がものすごくよいです。


「こうやって球を生かす」いうのを、ようわかっとる思いますね。若いし体もしっかりしているし、ボールも飛びます。だから2~3年後には来るやろな、というのが僕の見立てです。

今季、ツアー3年目にして初優勝をしたリ・ハナさんは、たまたま2年前にステップ・アップ・ツアーのECCレディスの会場が北六甲だったので見に行ったとき、練習場で球を打っているのをパッと見かけ「あの子、ええな」と最初に感じました。そしたらその試合で優勝。何がよいと思ったのかはようわからんけど、スウィングの切れ味とか、そういうところが目についたんやと思います。

男子と女子では筋力も体の瞬発力も違うんで、オリンピックのいろんな競技を見ても、力の出し方が女子は男子の80パーセントという感じですから、女子の選手のスウィングなんかを見るときも、その点を考慮して見る感じはあります。

女子で飛距離が出る選手でも、無理に飛ばしている選手と余裕を持って飛ばしている選手といてますが、余裕がある選手のスウィングは、男子とはまた違ったタイミングのよさとか切れ味がある。竹田麗央さんや櫻井心那さん、馬場咲希さんなんかはこれです。

飛距離ナンバー1は神谷そらさんでしたが、彼女は体がそっくり返る大きなトップですから飛ぶけど曲がります。ただ、彼女は要所でのパッティングを入れてくるので、そういう試合では結果を出してきます。

「最近は切れ味あるスウィングしておる女子プロも多いですわ」

奥田靖己

奥田靖己

おくだせいき。1960年、大阪生まれ。93年日本オープンなど6勝。シニアで2勝。ゴルフの侘び寂び、温故知新を追求する

週刊ゴルフダイジェスト2023年12月26日号より