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ファウラーがマスターズに出られない? 1年以上トップ10入りなしで気づけば世界ランク65位に…

リッキー・ファウラーのマスターズ出場に黄信号、いや赤信号が灯っている。

ツアー勝利は5だが、実績以上にファンの心をつかんで離さないファウラー。09年、デビュー2戦目でプレーオフに進出するなどセンセーショナルな話題を提供し、母校オクラホマ州立大のチームカラー、オレンジを基調にしたファッションをファンが真似してブームを巻き起こすなど、唯一無二の存在だ。

ところが、ここ23試合で予選落ち10回。優勝どころか2020年のアメリカンエキスプレス以来1年以上トップ10入りがなく、現在世界ランクは65位に沈む。2年前は25位前後だったが、昨年ツアー再開時点で29位。そこから予選落ちが続き30位台へ。11月のマスターズ直後にトップ50陥落。65位は彼にとってここ10年の最下位だ。

4月のマスターズに出るには、これからどこかの試合で優勝する、あるいはマスターズ直前までに世界ランクトップ50に返り咲くしかない。幸い現在行われているフロリダシリーズはプレーヤーズ選手権などファウラーが得意とする大会が多い。そこで起死回生の一発逆転となれば良いが、今季のデータを紐解くとV字回復の望みは薄い。

平均スコアは71.525でランク134位、フェアウェイキープ率、パーオン率は104位と144位。サンドセーブ率は42.55パーセントで180位。ストロークゲインドパッティング(パット貢献度)も全体の167位といいところなし。

皮肉にもジョーダン・スピースが2週連続優勝争いし復活をアピールしたAT&Tペブルビーチで予選ラウンドを同じ組で回り、普段から仲の良い2人は金曜日の午後、最終ホールでグータッチを交わし別々の道へ。上位争いのスピースに対しファウラーは2週連続予選落ち。

まだ32歳。彼にはこれからもツアーを盛り上げてほしいのだが……。

今年のマスターズではリッキーのこんな姿は見られない?(写真は2019年マスターズ・パー3コンテスト。PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2021年3月16日号より