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「切り返し時の下半身と背中の向きに注目!」全米女子オープン出場 吉田優利のスウィングを詳細分析

今年国内メジャー初制覇を果たし、全米女子オープンに出場する吉田優利。そのスウィングの凄さを、辻村明志コーチに解説してもらった。

PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Hiroaki Arihara THANKS/丸山ゴルフセンター、G-BASE

吉田優利 2000年生まれ、千葉県出身。18年に日本女子アマと日本ジュニアを制覇するなどアマチュア時代から活躍。メジャーを含むツアー通算3勝。エプソン所属

解説/辻村明志

吉田優利など多くのトッププロを指導。2023年レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞

>>いざ全米女子OPへ! 意気込みを聞いた

上体の捻転と左足の踏み込みが抜群

「強く振るには強く振るためのポジションに体が入らなければいけない」そう話すのは吉田優利を指導する辻村明志コーチ。

「トップからの切り返しの形、これが優利のすごくいいところです。切り返しで左の股関節からひざまでがひとつのラインで、体重をグッと受け止められている。これが僕の考える強く振れるポジション。簡単に言うと左足の踏み込みですが、インパクトで力を最大限出すためには、切り返しで必ずこの動きが必要なんです。踏み込んだときに左のお尻ともも、ひざの内側で体重をしっかりと受け止めているんです」

強く踏み込むと上半身も一緒に左に流れがちだが、吉田のスウィングにはそれがないこともいい点だと辻村コーチ。

「下半身はこれだけ踏み込んでいるのに、上半身のねじれがほどけず、背中がよく見えています。これはなかなかできない理想の形です。下半身の準備ができていながら、上体はまだ動いていない。最終的にスウィングは連動していきますが、ここでは上下を上手に切り分けられています。これができる人は、ヘッドと体の引き合いができ、クラブも最大限走ります」


吉田優利1Wスウィング
「切り返し」の左足に注目!

吉田優利 1Wスウィング アドレス

アドレス
ワイドスタンスにすることで、重心位置が自然と低くなり、足で地面をグッとつかめるため安定感が増す

吉田優利 1Wスウィング トップ

切り返し
下半身はしっかりと左に踏み込めているが、上半身はまだ動いてない。十分な捻転ができている

吉田優利 1Wスウィング ダウンスウィング

ダウンスウィング
「この位置でまだシャフトが頭にかかっている。これはテレサ・ルーと同じ。自分が持っているパワー以上に飛ばすことができる技術のひとつです」(辻村)

吉田優利 1Wスウィング インパクト

インパクト
ひざの動きを極力抑えたインパクト。調子が悪くなると、インパクトでひざが正面方向に出て力が逃げやすいので気を付けているという

吉田優利 1Wスウィング フォロー

フォロー
ダウンでしっかりタメが作れているからこそ、フォローでクラブと体の引っ張り合いが生じている

吉田優利 1Wスウィング フィニッシュ

フィニッシュ
両脚の間隔が狭まった締まりのあるフィニッシュ。ここがゆるむとスウィングの安定性が弱まるという

課題はダウンで体が右に傾くこと

「やや早いタイミングで体の軸が傾いてしまう。本来はインパクトの段階まで耐えたいです。右ひざの崩れが原因なので、もう少し我慢したいところです」(辻村)

>>吉田優利の1Wスウィング連続写真

月刊ゴルフダイジェスト2023年8月号より

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