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【“頭の浮き”を解消!】#3 胸が正面を向くまで“左肩が低い”状態をキープ

「思うように飛距離が出ない」「打点が安定しない」そんな悩みを持つゴルファーに共通するのは、“インパクトで頭が浮く”ことだと阿河徹コーチは言う。では、どうすれば頭が浮くのを防げるのか。2つ目のポイントは、ハーフウェイダウンでの左肩の高さを意識すること。

PHOTO/Kazuo Iwamura、Blue Sky Photos THANKS/ハンズゴルフクラブ

解説/阿河徹
アメリカで最新理論を学んだのち、ツアープロコーチとして活躍。延べ2万人を超える指導経験から、プロアマ最大の違いを“頭の動き”に見出す

胸が正面を向くまで左肩は下

阿河徹コーチによると、インパクトで頭が浮く原因の2つ目は、左肩の高さにあるという。

「頭が浮く人のもう1つの大きな特徴は、早い段階で左肩が右肩より高くなること。バックスウィングからトップまでは左肩が右肩より低いはずですが、頭が浮く人は、切り返し直後から左肩が上がり始めます」

ではどこで上がるのが正しいのか。


「胸が正面を向くまでは左肩が低く、その後、右と左が入れ替わります。ダウンスウィングの形を作ってみると、手が腰の高さにあるとき、胸は少し右を向いていますよね。ここで左肩は右肩より少し低くないといけませんが、ほとんどの人はすでに左肩のほうが高くなっています」

胸が正面を向いたあたりで左右の肩の高さが揃い、その後左肩が高くなるのが正しいという。

「ハーフウェイダウンの形を覚えることは、正しい形の“点”を作る作業です。点と点がつながり線になれば自然に球が打てるのです」

胸が正面を向いたところで両肩のラインが水平になる

トップで左右の肩の高低差が最大になり、そこから両肩のラインが水平に向かう。腰が正面を向いたときはまだ左肩のほうが低く、胸が正面を向いたとき、はじめて左右の高さが揃う

ハーフウェイダウンの手前から左肩が高くなると頭が浮き、さらに手の位置が上がるため、結果、届かないからコックをほどく必要が生じる

ヘッドは下ろすのではなく左サイドに“引っ張られる”

切り返しで左足を踏むことで腰が回転し、左サイドがクラブを引っ張る。「左右に踏み込みながら胸に手を当てて振ると、この“正しい順番”を体感できるはずです」(阿河)

小さな振り幅で体に染み込ませよう

最後に“点と点をつなげる”ための練習法を教えてもらった。

「まずは腰から腰の振り幅から。『ハーフウェイダウンで左肩が低い形』を作っておき、そこから左足を踏んで、胸を回し、実際に球を打ちます。最初は8番アイアンでやると、30ヤードくらいしか飛ばないはずですが、頭が浮く人にとって、これまでになかった動きのはずです。この動きに慣れたら、今度は切り返しの動作を何度もシャドーでやってみてください。そうすることで“点と点”がつながり出します」

ハーフウェイダウンの形を作っておき、ここから実際に球を打つ。無理に反動をつけようとすると、左肩が上がる癖が顔を出す可能性があるので注意しよう。足から動き出し、体の回転だけで球をとらえることが大事だ。最初は8番アイアンぐらいから始め、慣れてきたらドライバーでもトライしてみよう

週刊ゴルフダイジェスト2022年4月19日号より