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【飛ばしは“上半身”】#4 切り返しで「背中」を引っ張る! ドラコンプロが気づいた世界トップの体使い

飛距離アップには、上半身の3つの部位「お腹」「胸」「背中」の使い方が大事だという。最後は「背中」の動かし方について。身長171センチながら公式最長飛距離429Yというドラコンプロ・松本一誠が、デシャンボーのスウィングを生で見て気づいた飛ばしの体使いとは?

PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/横浜CC

解説/松本一誠

まつもといっせい。身長171センチとドラコンプロとしては小柄ながら公式最長飛距離429ヤードの記録を持つドラコンプロ。29歳

●CONTENTS●
>>#1 回転力アップのキモは「上半身」
>>#2 始動は「お腹」から
>>#3 「胸」を大きく回すコツ
>>#4 飛ばし屋に学ぶ「背中」使い

背中でクラブを引っ張り込む

長年、切り返しからのスピードを求め試行錯誤してきたドラコンプロの松本一誠は、背中の動きを意識すると、回転スピードを上げることができると言う。

「僕自身、身長が大きくないので、左右の体重移動を大きく使って飛ばそうと考えていました。しかし、それでは飛距離は伸びない。もっといい方法はないかと考えていたとき、21年のドラコン世界大会でデシャンボーのスウィングを見て、背中の使い方が違うことに気がついたんです」


背中の使い方が違うとはどういうことか?

「切り返しで左肩を左上にぶつけるように背中を回します。すると、大きい筋肉でクラブを引っ張るので、パワーが生まれ、同時に回転スピードも上がります。ポイントは、一気に回転する瞬発力ですよ」

【松本一誠の気づき】
飛ばし屋は下半身リードではなく
背中リード

飛ばし屋と呼ばれる選手の共通点は「下半身ではなく、背中が最初に動き始めること」(松本)。背中が先行することで、腕、クラブと順番に引っ張られるため、クラブスピードを最大限に高めることができる

左肩で背中の風船を割るイメージ

背中の左側にある風船に左肩をぶつけるように切り返すことで、「背中リード」ができる。ポイントは、素早く左肩をぶつけること

【背中リードのメリット】
回転スピードが上がる

背中が先に回転することで、腕が強烈に引っ張られる形になり、ダウンスウィングのスピードが上がる

トップからフォローまで背中は動き続ける

Point 1 切り返し
背中は左上方向。腕は置いてくる

切り返しで背中は左上方向に回転していくが、腕は“その場に置いておく”イメージ。そうすることで、上体が突っ込まずに下ろすことができる

Point 2 インパクト
右足体重のまま背中を回転

左足体重になってしまうと、右肩が突っ込みやすく、詰まって伸び上がりやすい。なので右足体重のまま背中を回していくイメージがいい

Point 3 フォロー
クラブが左肩を抜けるように高く

フォローは左肩のラインにクラブが抜けるように高く上げる。すると、背中は最後まで回り続ける。ベルトのバックルが飛球線よりも上に向くイメージ

【もう1ポイント】
アドレスは右斜め軸

アドレスの時点で背中から動きやすくする体勢を作る。右足体重で軸を右に傾けて構えることで、体の左サイドにゆとりができ、背中を回転していきやすいという

Drill
ヘッドカバーを真下に叩き落とす

ヘッドカバーなどを真下に叩き落すイメージで腕を振っていく。飛球線方向に腕を振ると、右肩が前に出やすくなってしまうので注意。

>>#2 始動は「お腹」から
>>#3 「胸」を大きく回すコツ
>>#4 飛ばし屋に学ぶ「背中」使い

月刊ゴルフダイジェスト2022年2月号より