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【ゴルフジム】「ボールが左にばかり飛んでしまうんです」

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara
THANKS/ETGA(江連忠ゴルフアカデミー)東京校

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「コースで左のミスばかり」というもの。その解決法とは?

教える人/青山裕美

あおやまゆみ。71年生まれ、東京都出身。95年から江連忠に師事し、09年、JLPGAティーチングプロフェッショナルA級を取得。個性を重視し、結果が出せるポイントを的確に把握して指導する手腕に定評がある

<今週のお悩み>
「コースで左のミスばかり出てしまいます」

●田中紀子さん(45歳/ゴルフ歴1年/ベストスコア89/平均スコア105/身長152㎝)
トップでフェースが空を向いていて、完全にシャットフェースになっている。そこから、フェースを一度も開くことなくインパクトを迎えているので、フェースがかぶって、ボールが左に飛びだす確率が高くなっている

田中 コースだと左のミスばっかりなんです。

青山 トップでフェースがかなりシャットになっていますね。ほら、左手首が手のひら側に折れて、フェースが空のほうに向いていますよね? アマチュアの場合、逆に手の甲側に折れて、フェースが開く人のほうが圧倒的に多いので、田中さんみたいな人は珍しいです。

田中 ソフトボールをやっていたので、腕の力が強いんだと思います。

左腕の使い方が“うますぎる”のが問題です

青山 なるほど。左サイドから押し込むようなテークバックはすごくいいのですが、腕とクラブがほとんど一体のまま上がっていくところは気になります。もう少し指先の感覚を使って、手元は低いまま、ヘッド側を持ち上げるようなイメージがあると、極端なシャットになりにくくなります。指先だけで軽く握って、ヘッドをヒョイと持ち上げるようなワッグルをすると、テークバックの初動のイメージがつかめます。

田中 テークバックの途中まで、ほとんどヘッドだけが動く感じですね。

青山 左サイドで押す意識が強すぎると、左肩がガクンと下がったり、右ひざが流れたりして、ますますシャットに上がりやすくなるんです。最初に少しだけでもヘッドを動かす意識があると、そのあと左肩を下げずに押し込んでいけます。フェースがシャットになりすぎず、体のねじれが強くなっているので、そのポジションから下半身リードで下ろしてくると、フェースはかぶりづらくなります。

これで解決!
「左腕を固めすぎず、ヘッド側を
持ち上げるイメージで上げよう」

Point
手元を低くしてヘッドを上げる

テークバック初期は「てこ」の要領で、グリップエンド側を下げ、ヘッドを持ち上げるようなイメージがいい。腕とクラブの全部が持ち上がると、フェースが閉じやすい

Drill 1
スプリットハンドでテークバック

両手の間隔を離して握り、左手を支点に右手でヘッドを持ち上げるようなイメージでテークバックをスタートさせる。スタート直後のフェースの向きや、手首の使い方がわかる

Drill 2
ヘッドをくるくる回すようにワッグル

手元をなるべく動かさず、ヘッドで円を描くようにワッグルを繰り返すことで、テークバック初期のヘッドの動かし方の感覚がつかめる

週刊ゴルフダイジェスト2021年9月14日号より