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【読者記者】No.1740「ロングアイアンやFWなどの長い番手が芯に当たりません」

PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara
THANKS/ミライズゴルフアカデミー

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「長い番手が上手く打てない」というもの。果たして解決方法は?

読者記者No.1740 佐藤勲さん

●79歳 ●会社経営 ●ゴルフ歴/58年 ●ベストスコア/74 ●平均スコア/93 ●168㎝・71㎏ ●ドライバー飛距離/200ヤード

先生/西村至央プロ

1977年生まれ。伊澤利光にゴルフ理論を学ぶ。世界ジュニア出場。専修大学ゴルフ部出身。ミライズゴルフアカデミー(神奈川県鎌倉市)を主宰し、プロ、アマチュアを多数指導する

佐藤さんのお悩み
「長い番手になると芯に当たらなくなる」


ロングアイアンやユーティリティ、フェアウェイウッドと、長いクラブになるほど芯に当たらなくなり、時々トップしたりします。どうしたら気持ちよく芯で打てますか


インパクトからフォローにかけて、ややボールを「上げよう」とする動きが見られる(3~4コマ目)。もう少し、シャフトのしなりを生かす感覚があるといい

佐藤 コースで、長いクラブが芯を食わないことが多いんです。

西村 芯に当たらないと、もっと大きく振らなきゃと思いがちで、そうすると手首の動きが悪くなって、シャフトのしなりが使えないという悪循環に陥りやすいんです。

佐藤 そうなっている気がします。

西村 ダウンスウィングで、できるだけ手首の角度を保って下ろせると、インパクト直前にシャフトのしなり戻りが起こって、勝手にヘッドが走ってくれます。手首の角度を意識するには、テークバックの最初の段階でコックする、「アーリーコック」が有効です。手首を「曲げよう」とすることで、手首の動きに意識が向くので、ダウンスウィングでも手首の角度を保ちやすくなるんです。

佐藤 コックして下ろすと、フェースが開いた状態になりますが……。

西村 そこで左腰をグッと回してやると、ほら、フェースがスクエアになりますよね。手首の角度を保つのと、腰の回転はセットなんです。

佐藤 なるほど。慣れると軽く振れて、しかも芯に当たりやすいです。

<問題点>
インパクト前にフルリリースされる

自分でヘッドを「走らせよう」とすると、リリースが早くなり、シャフトのしなり戻りが終わった状態でインパクトを迎えてしまう

記者「どうしても球を上げにいってしまいます」
プロ「しなり戻りを待つ感覚が重要です」

インパクトゾーンでは、自分でヘッドを動かすのではなく、シャフトのしなり戻りを利用してヘッドを走らせる。シャフトの機能を引き出すには、なるべく長く手首(とくに右手首)の角度を保って下ろし、インパクト直前にリリースするのがいい

【手首の角度を保って振る手順】

(1)アーリーコックでテークバック

テークバックの最初に手首の角度を決めてしまう(写真)。手首の動きに意識を向けられるので、その後も手首を意図的にコントロールしやすくなる

(2)インパクト直前までコックを保って下ろす

手首の角度を保ったまま下ろしてくると、インパクト直前の位置では、フェースが開いた状態になっている(写真)

(3)左腰を回すとフェースがスクエアに戻る

(2)の状態から、手は何もせずに腰を回すと、インパクトの位置でフェースがスクエアになり(写真)、芯でボールをとらえられる

【注意POINT】
縦方向にもリリースしない

アーリーリリースで手元が浮き上がると、フェースが開く。インパクトでハンドダウンするイメージで、手元を持ち上げない

Drill
右手で左腕を引っ張って素振り

左上腕を右手で下から引っ張りつつ、左腕1本で素振り。インパクトでの手の低さと、左腰の回転を意識して行う

【Point 1】
左ひざは積極的に伸ばす

左腰を回すには、インパクトゾーンで左ひざを伸ばす動きが必要。ひざを曲げたまま我慢すると、腰も回らない

【Point 2】
左かかとを強く踏み下ろす

左腰を回すもうひとつのポイントは、左足かかとに体重をかけること。ゴムティーを踏むなどすると(写真)、感覚がつかみやすい

<取材後記>
スウィングが締まった感じがする
当たらないからと、無意識にスウィングを大きくしていたみたいですが、逆効果でした。手首を意識して、鋭く振るほうが芯に当たる。締まったスウィングになった感じがします。

月刊ゴルフダイジェスト2021年9月号より