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森守洋「レッスンは受けるな」Vol.12 飛んでくるボールをイメージして引っ張る動きで打ち返す

堀琴音、柏原明日架、香妻陣一朗ら多くのプロを指導する森守洋が、自身が行きついたゴルフスウィングの本質を語り尽くす。

PHOTO/ARAKISHIN

>>前回のお話はこちら


File.12
静的スポーツ


飛んでくるボールをイメージして
引っ張る動きで打ち返す

僕がスウィングを見ているツアープロやスタジオに通ってくれているレッスン生の方たちともよくお話をするんですが、結局ゴルフのスウィングで大事なことは、昔の近所の練習場のおっちゃんが教えてくれたようなことに行き着くんです。

みんなゴルフを始めた頃、「ボールをよく見ろ」「素振りしろ」「頭を動かすな」「左右対称に振れ」「左のカベを意識して」「上から下へダウンブローで打て」などさまざまなことを言われながらボールを打った記憶はありませんか? 時代が変わり、クラブが進化して、いろんなスウィング理論が巷にあふれだすと、それらの教え方は時代遅れとか、古いとか言われて敬遠されてきました。でも、よくよく考えたらゴルフのスウィングで大事なことが集約されているんです。


「頭を動かすな」は、強引に残すと悪くなるケースもありますが、基本的には軸の確保を意味します。
「素振りをしろ」は、円弧の形成でクラブを加速させる練習になります。

また「ダウンブローに打て」はヘッドの最下点の確保を意味していて、僕が提唱する原理原則で言う「クラブを引く」の動きと同じです。当然、アーリーリリースではダウンブローには振れないから、ダウンブローに振るにはクラブを引っ張るしかないわけです。

●●理論とか●●打法といった表現はあくまでも後付けで、ゴルフに必要な動作に流行りはあっても新しいことが突然生まれるわけではないんです。結局はスウィングは円弧の物理なので、言ってしまえば大したことはないということなんです。

前回も話しましたが四の五の言う前に素振りをすればいいのです。ただ、それなのになぜ素振りが重視されないのか。それはゴルフが止まっているボールを打つスポーツだからです。野球やテニスのようにボールが動いてくると“ゾーン対ゾーン”で考えるから、自然に体が動いてくれます。

ですが、ボールが止まっていると静止に対して静止で合わせようとします。この合わせる動きに対して「飛ばしたい」とか「曲げたくない」と苦闘するわけですから、なかなか上手くならないですよね。
野球やテニス、卓球やバドミントンもそうですが、飛んでくるボールやシャトルの放物線をイメージすると、それに対してゾーンで打ち返そうとする。これがゴルフのスウィングにも必要なわけです。

そこで僕がラウンドレッスンなんかの際に体験してもらうのが、周りに気をつけながらピンフラッグを振り回してもらうこと。重くて長いピンフラッグは速く振ろうとしても振れないから、引っ張るしかできない。この引っ張る感覚が大事なんです。

ゴルフ規則でクラブの長さを48インチに制限していますが、ゴルフが上達するという意味ではこの規制がなくて長いクラブで振っているほうが、実はキレイなスウィングで振れるゴルファーは増えていたと思います。

もちろん、飛び過ぎを防止するなど、さまざまな要因があっての規制だと思いますが、上達するという意味では長くて重いものは引っ張る動きが身につくのでゾーンで振れるようになる効果的な手段なんです。

長い棒のようなものを気持ちよく振ろうとしたら、自然としなりを感じる引っ張る動きになってくる。これが素直でキレイなスウィングを形成するために必要な動きになる

※画像は生成AIにて作成

解説/森守洋

もり・もりひろ。1977年生まれ。静岡県出身。堀琴音、柏原明日架、香妻陣一朗ら多くのツアープロを指導。原理原則を謳い文句にゴルフスウィングの核心に迫る

週刊ゴルフダイジェスト2026年4月28日号より