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【30ヤード前後を確実に寄せる!】<後編>芯じゃない!? プロは「先っぽ」でスピンをかける!

30ヤード前後の中途半端な距離のアプローチが残ると、ピン位置によって上げようか転がそうか迷う場面がある。そんな時に武器になるのが“ゆるスピンアプローチ”だと長野泰雅プロは言う。今どきのツアープロがみんな使っているゆっくり飛んで止まる極上テクを学ぶ

PHOTO/ARAKISHIN THANKS/福岡雷山ゴルフ倶楽部

解説/長野泰雅
ながのたいが。2003年生まれ。福岡県出身。昨年は『ロピアフジサンケイクラシック』でツアー初優勝を飾る。スピンを自在に操る技術はツアーでも屈指。福岡地行所属

>>前編はこちら

【奥ピン】
手先ではなく体全体を大きく使う

GD ピンが奥にある場合の打ち方について教えてください。

長野 まずボールは左足寄りにセットします。左足の親指の前あたりが目安です。スタンス幅は振り幅が大きくなるので少し広めにしますが、体重配分は左足6に対して右足4の割合で、スウィング中もこの体重配分の割合を変えずに振ります。こうすることで、下半身の動きを抑えやすくなりヘッドを走らせやすくなるからです。


GD 左足寄りにボールを置く理由はなんですか。

長野 ソールを滑らせてフェースにボールを乗せる感じを出したいからです。左にボールを置くことでソールが地面を滑る時間が長くなるぶん、フェースにボールが乗る時間も長くなりま
すからね。

GD ソールを滑らせることでフェースにボールが乗るとバックスピンが入るんですか。

長野 そうです。ただヘッドを急激に加速させると出球が強くなって距離感を出しづらくなるので要注意です。ゆっくり飛ばして柔らかく着弾させるためには、ヘッドを等速で振ることを
心がけてください。

GD 等速で振るために気をつけるポイントはありますか?

長野 インパクト以降ヘッドを先行させるイメージを持つことです。なので、インパクトでハ
ンドファーストにする必要はありません。むしろ手元よりもヘッドを先行させるつもりで、積極的にヘ
ッドを動かしてください。そうするとよりソールが滑りバックスピンも利きますよ。

ず~っと同じ速度で振る

Point1
始動からフォローまで
手首の動きを抑える

始動で手首を使うとヘッドの動きを制御できなくなり等速で振れない。始動から手首の動きは抑えて、フォローまで体の回転を中心にスウィングするのが等速で振るコツ

Point2
フォローでフェースが
自分を向くのが目安

ヘッドがインパクトで体の正面を追い越すように振る。フォローでフェース面が自分を向くように動かすことで体とクラブが同調して動くので等速で振れる

Point3
ソールを滑らせられると
ミスが劇的に減る

ダフったりトップしたりするのは、ヘッドをインパクトで急加速させるから。ボールをクリーンに打とうとせずにヘッドを地面に滑らせながら打つと、ミスなく打てるしバックスピンも入る

【手前ピン】
インサイドから振って
先っぽで打つ!

GD 今度はピンが手前のときの打ち方を教えてください。

長野 手前にピンが立っている状況だと、ボールを高くフワッと上げたくなりますよね。でも僕の場合は逆で、球の勢いこそ弱いですが、やや低めでバックスピンを利かせた球で寄せます。これを“死に球”って僕たちプロは言うんです。ゆっくり飛ぶので距離感が合わせやすいメリットもありますよ。

GD 手前ピンで低く出すのは勇気が要りますよね。

長野 実はボールを上げるほうが振り幅が大きくなる分、ミスの確率が高くなるんです。だから低めの球のほうが本当は安全。低く打ち出す打ち方なら大きなミスは抑えられます。

GD 低く打ち出してゆっくり飛ばす打ち方を具体的に教えてください。

長野 まずスタンス幅は狭くして、ボール位置は左足の親指の前あたり。あとは少し体の内側、いわゆるインサイドからヘッドを入れて打ち、フォローはあまり出さない。インパクトしたら終わりのイメージです。

GD 打ったら終わり?

長野 そうです、当てて終わりでOKです(笑)。ただ、芯でヒットはせずにかなりフェースの先、トウに当てます。インサイドから入れてトウ気味に当てることで、ボールを包み込む感じのインパクトになります。強く出過ぎずにボールの勢いも抑えられ、バックスピンもある程度利くので覚えたらすごく武器になりますよ!

インサイドアタックで先っぽで打つ!

Point1
低い位置から入れるための
インサイドアタック

インサイドからヘッドを入れてトウ側でヒット。この打ち方をすることで、フェースでボールを包み込むような動きになり、ゆっくり飛んでバックスピンが利いた球質になる

Point2
飛ばす必要がないので
フォローは不要

インサイドからヘッドを入れてトウ側でヒット。この打ち方をすることで、フェースでボールを包み込むような動きになり、ゆっくり飛んでバックスピンが利いた球質になる

【もうワンポイント!】
器用な右手をムチのように使う

右手だけで振る感覚を持つと、インパクトで当てて終わりの振り方をやりやすい。打つ前に右手1本で素振りすることをルーティンに加えるといいと長野

【ピン位置がエッジギリギリ】
思い切り振るという割り切りも大事

GD 最後にピン手前よりもさらにエッジからピンが近い状況の打ち方を教えてください。

長野 ピンがエッジからギリギリだったり、池越えやバンカー越えなどの状況はミスのリスクが大きくなりますよね。この状況に出くわしたら、もう手元を動かさずヘッドを素早く走らせてボールを高く上げる打ち方をします。イメージ的にはインパクトで手元を止めてフェースでボールをすくうようにヘッドだけ先行させて振り切る感じです。気を付けてほしいのは、体の回転を止め、とにかくヘッドだけを大きく動かすこと。距離感は出しづらいですが、成功したら寄せワンなので、思い切って振る気持ちの割り切りが必要です。

Point1
左足体重で体をロック

左足に体重を乗せたら、アドレスからフィニッシュまで左足体重のまま振り切る。高さを出したいときは右足に体重が乗りがちになるが、左足に体重を乗せておくことでダフリやトップのミスを防げる

【もうワンポイント】
目標を見たままの素振りで

距離感のイメージを強く持つ

距離感をイメージするためにターゲット方向を見ながら素振りをする。ターゲット意識が強まることでインパクトで当てる動作が抑えられるので、入念過ぎるほど打つ前に素振りをするのも効果的だという

週刊ゴルフダイジェスト2026年3月31日号より