Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • レッスン
  • 【たま~に80台で回りたいッ!】Vol.28「“マイルール”の徹底こそが80台達成の近道!」

【たま~に80台で回りたいッ!】Vol.28「“マイルール”の徹底こそが80台達成の近道!」

飛距離が出なくても、練習量が少なくても、たま~に80台で回るゴルフは十分に可能! コラムニストの木村和久がシニアのための89ビジョンを指南。

ILLUST/Shinichi Hoshi

>>前回のお話はこちら

先日、ラウンドしたとき、珍しくスタートホールがパー3で、距離が約125ヤードありました。上りの砲台グリーンで8番アイアンを強めに打とうと、思い切り振りました。ところがシャンクギリギリのへんてこスライスが出て、どよよ~ん、ダボでした。 

何がイケなかったのか? 元々シャンクが持病で、アイアンを減らしたクラブセッティングを10年以上やり、最近ようやく直ってアイアンを増やしたばかり。 

ゆえにリハビリ的にアイアンを導入しているので、スタートホールでいきなりアイアン強振はNGです。大谷選手も第1球から163キロのストレートを投げませんよね。正解は7番アイアンに相当するUTで軽めに打つ、です。最低でもボギーで上がれたかなと。 このように皆さんも自分にしか通用しない“マイルール”を、持っているはずです。特にシニア世代となれば、若い頃のマイルールが通用しなくなることもしばしば。現在の自分の技術やコンディションに合わせてマイルールを改正し、それを実行すべきかと思います。 

私のシニアマイルールを列記しますので、今後のラウンドの参考にしてくだされば、と思います。 


1Wに頼り過ぎない

ティーショットはついドライバーで打ちがちですが、今は刻むことを覚えました。歳を取って非力になったのになぜ刻むのか? 

それはドライバーで打ってセカンドショットでつないでも、パーオンはさほどしません。どうせ乗らないなら最初から刻み、ボギーオンを狙うほうが賢明だからです。 

今は1ラウンドに2~3回スプーンや5番ウッドで刻みます。コンペに参加したときのドラコンホールも、どうせ取れないのだからと刻むことがありますね。結果的に刻んだほうが平均スコアはアップします。ドライバーで打ってボールを曲げ、リカバリーをするのは精神的にきついですね。

FWは平坦なライから

飛ばなくなったシニアゴルファーにとって、セカンドショットの飛距離確保はものすごく大事です。個人的には5番ウッドで175ヤードぐらいですかね。けれど、その5番ウッドが難しい。平らなフェアウェイなら打てますが、少しでも傾斜があると、ミスをしがち。マイルールでは、変わったライ、セミラフなどでは必ず4番UTにします。 過去に何度も挑戦して失敗しての結果です。今では全く迷いません。自動判別して、こりゃダメだと諦めUTに持ち替えます。

ラフ、セミラフの対処

今年の夏は暑くてラフの生育も良く、苦戦することもしばしば。安全に打てるのは、スチールシャフトのアイアンの7~9番あたりでしょうか。普段カーボンシャフトを使っていますが、ラフやバンカー脱出用にスチールシャフトのアイアンを1本入れています。 

ラフが深い場合はアイアンの飛距離の5~6割飛べば十分かな。案外飛ぶ場合と、全然飛ばない場合があるのも確か。その飛距離の読みが難しいですね。 

そしてセミラフや短いラフでボールが浮いて見えるとき、UTを使いがちですが、ダルマ落としで、テンプラになることも。その見極めも難しい。今のルールはラフなら全部アイアンと決めています。 

ラフからのアプローチ

今年はラフからのアプローチに苦戦しています。昨年まではバウンス14度の重いSWに鉛を貼って打っていましたが、それでもヘッドがラフに負けて、シャンク気味のボールが出ます。 

そこで日本一重いSW、ロイヤルコレクションの『Dr・D3』の出番です。これは620g弱の重さ。ラフに絶対負けません。俗に言うお助けクラブですが、ルール違反ではないので使っても良いかなと。大事なのは見栄よりスコアですから。 

パターの素振り

パターは実際に打つように素振りする。それが距離感を出す秘訣です。よくパターでヘッドだけ動かしている人がいますが、それはワッグルみたいなものです。 パターの素振りは20mを打つなら長いテークバックをして、同じ距離だけフォローを取って“エア素振り”してみる。これは後藤修先生の受け売りですが、今でも実践していることです。だから20~30mのパットはよく寄るほうだと思います。 自分のルールはしっかり遂行することが大事。都合よくその場で変更しないことですね。

教える人/木村和久

「89ビジョン」をはじめ様々なゴルフの楽しみ方を提案するコラムニスト。ベストスコア75。01年鶴舞CCキャプテン杯優勝。ゴルフ歴は35年。現在は扶桑CCのメンバー

週刊ゴルフダイジェスト2025年10月14日号より