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【ゴルフの急所】Vol.53「スコアラインの下から2~3本目」で打てるようになろう!

30歳からゴルフを始め、トップアマとして活躍したのち、49歳でプロ転向。会社経営の傍ら、2020年には日本シニアオープンを制するまでに至った異色プロ・寺西明が、自身が考える「ゴルフの急所」について、読者からの疑問に答える形で解説していく。

PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/美奈木ゴルフ倶楽部

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  • 30歳からゴルフを始め、トップアマとして活躍したのち、49歳でプロ転向。会社経営の傍ら、2020年には日本シニアオープンを制するまでに至った異色プロ・寺西明が、自身が考える「ゴルフの急所」について、読者からの疑問に答える形で解説していく。 PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/美奈木ゴルフ倶楽部 >>前回のお話はこちら ……

フェースのどこで
打てばいい?


「プロはスコアラインの下から2~3本目で球を打っている」という話を聞きました。そんな下のほうで打ったらトップしそうな気がするのですが、本当でしょうか? ちなみに、私はフェースの真ん中に当てようとしています。(飯田隆さん・41歳・HC26)


本当です。まさにボクは、スコアラインの下から2~3本目で球を打っています。イメージとしては、下から2本目をボールの赤道(真ん中)、もしくは、そのわずか下に入れていくような感じでしょうか。

ボクの経験上、スコアラインの下から4~5本目で打ったときが一番飛距離は出るし、スピンもかかります。ただ、そこで打っていると、ヘッドがちょっと上から入ったときに球が飛びすぎたり、スピンがかかりすぎたりして、タテ(距離感)のミスの幅が大きくなってしまうのです。

その点、下から2~3本目で打っていると、入射角が緩やかになり、飛距離やスピン量が安定します。その結果、ミスの幅が抑えられるというわけです。

「スコアラインの下から2~3本目で打つとトップしそうな気がする」ということですが、ダフるくらいならトップさせたほうがいい、とボクは思います。

もちろん、ゴロのようなトップではいけません。でも、トップめのミスと、ダフリめのミスであれば、トップめのほうがケガは小さくて済むからです。


基本的に、多くのアマチュアゴルファーは、ダフリのミスに悩んでいると思います。それを防ぐためにも、スコアラインの下から2~3本目で打つことは有効な手段と言えます。

フェースの真ん中で打とうとする人が多いのですが、それだとリーディングエッジが地面に近くなるぶん、ダフりやすくなるので注意してください。

スコアラインの下から2~3本目で打つ感覚を身に付けるには、8~9Iを使い、ティーアップした球をトップめに打つ練習がおすすめです。

ポイントは、入射角度を緩やかにして(ヘッドを上から入れるのではなく横から入れる)、ティーを打たないこと(ボールだけを打つ)。初めは腰から腰の小さな振り幅で打ち、徐々に振り幅を大きくしていくと正しい軌道と打点を身に付けやすいでしょう。

マットの上から打つときには、なるべくヘッドがマットに触れないようにします。初めのうちはゴロのようなトップが出るかもしれませんが、それよりほんの少しだけヘッドが下に入れば、ちゃんと球は上がるようになるはずです(ただし、グリッププレッシャーが強いと、球が上がりにくいので注意)。

フェースの真ん中に当てようとしていた人が、スコアラインの2~3本目で打つのは、かなり違和感のあることだと思います。でも、それを身に付けた先には大きな進歩が待っているので、頑張ってもらいたいと思います。

アマチュアこそスコアラインの下から2~3本目で打ってほしい

「ボクのアイアンを見ると、フェースの下のほうにだけ傷がついているのがわかると思います。インパクトの瞬間、ボールはつぶれてフェースの上方に滑り上がるため、少し上にも傷はつきますが、決してフェースの真ん中で打っていないことはわかってもらえるのではないでしょうか」(寺西)

スコアラインの下から2~3本目で打っていると、入射角度が緩やかになるため、飛距離とスピン量が安定する。また、ダフリが減り、フェアウェイバンカーや芝の薄いライでもクリーンにとらえやすくなるというメリットもある

フェースの真ん中で打とうとすると、リーディングエッジが地面に近くなるため、どうしてもダフりやすくなる。ヘッドを上から入れればフェースの真ん中に当てることはできるが、上から入れるほど、球は上がりにくくなるので注意

Drill
ティーアップしたボールをSWで打つ

ティーアップした球を、SWの刃で打つ練習も効果的。最初はボールの赤道を打ち(ゴロのようなトップになる)、少しずつ打点を下げていくと、スコアラインの下から2~3本目で打つ感覚がわかるはずだ。ただし、ボールが傷つきやすいので、あまりやりすぎないように!

月刊ゴルフダイジェスト2025年8月号より