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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.159「パターの“バランス”意識してますか?」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

>>前回のお話はこちら

みなさんは自分が使っているパターのバランスポイントがどこか知っていますか? ヘッドの効き具合を数値で表すのがバランスである。

もちろん、ドライバーやアイアンのバランスは気にして選んでいると思う。しかし、パターに関しては軽視している人が多い印象だ。バランスポイントによってぜんぜん振り心地が違うのに、なんでやろ?

余談だけど、以前アメリカの「サックスパレント」というパターと出合った。そのパターの肝がまさにバランスポイントなのだ。ヘッドは360gと一般的な重さなのだが、シャフトとグリップがめちゃ軽い。確かシャフトもグリップも30g台。合わせても80gないという軽さ。その結果、バランスポイントがソールから5インチ以内という超低バランスのパターを生んだ。よって「ヘッドの重さを感じながら振り子のように一定のストロークが可能になる」というのがウリ。実際、打ったことがあるのだが、まさに新感覚! 一言で表すなら“超オートマ”。自分で操作しなくても、勝手にヘッドが下りてきて、地面にひっつくように動くのが感動的だった。お高めだけど(確か13万円ぐらい)興味があったら調べてみて。

そのパターのよし悪しはさておき、ボクが言いたいのはパターのバランスポイントがいかに大事かってこと。振り子のようにストレートに振りたいのに、シャフトやグリップが重くバランスが手元側にあったら振りにくい。逆に円弧を描いて振りたいのに、ヘッドが重かったら、これまた振りにくい。ということで、自分が使っているパターのバランスポイントを把握していない人は、ぜひとも一度検証してみることをおすすめしたい。

もし、自身が目指すストロークとバランスポイントがチグハグだったら、まずは調整が必要。最近はいろんなグリップが出ていて、何も考えずデザインや流行で飛びつくと、バランスが変わっちゃうから要注意だ。もし、振りにくさを感じているなら、ヘッドに鉛を貼るなり、グリップを変えるなりして調整することをすすめたい。

いやいや、その点は大丈夫である、という人はバランスポイントにビニールテープを貼り、それを見ながらストロークしてみて。これがまた、驚くほどヘッドがいい感じに動いてキレイに当たるから。どう動かすかなんて考えなくても、勝手に芯に当たるのだ。確固たるエビデンスはないが、感覚としてはバランスポイントを意識することで、自然とクラブに合った振り方になるような……。

あとは、いろんなことを考えながらストロークすると、動きがぎこちなくなるけど、テープに意識を集中させることで雑念が消える。その結果、ストロークが安定するのかもしれない。テープは鉛と一緒なのでルール的に問題なし。テープが嫌ならマジックで印をつけてもよし。そんなことで? と思うかもしれないが、ものは試しにやってみて。

自分のパターの重心位置を確認しよう。重心を見つけたら、その1点を見て振ることだけを心がける。それだけで、自然とクラブに合ったストロークができる


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2020年6月23日号より