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【冬のアプローチ術】<応用編>「グリーン周りは“7番アイアンをパターだと思って”打ってください」

アプローチ巧者の平塚哲二プロが冬ゴルフのアプローチ術を指南。後編では、グリーン周りでの転がしに加え、バンカー越え、ラフの3つのシーンの攻略法を教えてもらおう。

TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Shinji Osawa THANKS/日清都CC

平塚哲二 ひらつか・てつじ。アイアンとアプローチの上手さに定評があり、怪我に苦しみながらもツアー6勝の実績を持つ。24年はシニアツアーで初優勝も果たした。京都府出身、53歳

>>前編はこちら

打ち方も距離感も
転がしが一番簡単

“平塚流”の基本を身に付けて緩やかな軌道のインパクトになれば、冬の硬い地面でもヘッドが跳ねずにきれいに打てるようになる。それでも平らな花道ではやはりリスク回避で転がしを選択するほうがいい。

「アプローチが苦手な人だと花道からパターで打つ人がいますよね。でもパターだとキャリーがないので最初から芝の影響を受けて距離感を合わせるのが難しい。7Iならグリーン上のパッティングとほぼ同じ距離感で打てるので、僕は転がしは必ず7Iです」 

パッティングの距離感と同じなら、落とし所を考えなくていいということ?

「そうです。花道もグリーンだと思って、持っているのはパターだと思って、打ち方もパターと同じでいい。一番簡単な転がし方法なのに、意外と知らない人が多いんですよね。コツは逆オーバーラッピングで短く持って、少しクラブを吊るように構えることくらいで、フェースのトウ寄りに当たればOKです」

Point 1
逆オーバーラッピングで持ち、打ち方もパターと同じ

逆オーバーラッピングなど、パッティングと同じグリップにし、長さもパターと同じくらいになるように短く持ってボールの近くに立つ。アプローチではなくパターのストロークだと思って打てばいい

Point 2
クラブを吊るように構えてトウ側で打つ

クラブを短く持って近く立つため、自然とヒール側が少し浮くことになる。フェースの真ん中で打とうとせず、トウ側で打てばいい

Point 1
ボール位置はおでこの下

ボール位置が遠いとクラブの軌道がズレやすく、近いとズレにくい

Point 2
胸とボールの距離を保つ

球を上げようとするとインパクトで伸び上がったり近づいてしまうミスが多い。左手を胸に置いてボールとの距離が変わらないように素振りをするといい

Point 3
シャフトを真っすぐ構えて同じ角度で打つ

バンカー越えだからといってロブショットを打つ必要はない。少しフェースを開いてシャフトを真っすぐ構え、同じ位置に戻して打てばふんわり上がる

湿っていて意外と重いことも

枯れた芝が寝ていると密集度が高く、湿っていてヘッドの抜けが悪いことが多い

Point
右手を下から持つと振り抜きやすい

右手を通常よりも下から持つようにすると力が入りやすく、フェース面をキープしやすいので芝の抵抗に負けずに振り抜ける

月刊ゴルフダイジェスト2025年2月号より