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【ゴルフの急所】Vol.41 ダブルボギー以上をなくすには?

30歳からゴルフを始め、トップアマとして活躍したのち、49歳でプロ転向。会社経営の傍ら、2020年には日本シニアオープンを制するまでに至った異色プロ・寺西明が、自身が考える「ゴルフの急所」について、読者からの疑問に答える形で解説していく。

PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/美奈木GC

前回のお話はこちら

ダブルボギーをなくせば、90が切れると言いますが、理屈ではわかってもどうすればいいのかがわかりません。ダブルボギー以上をなくすためには、どんな練習をして、どんな考え方でプレーをすればいいのでしょうか?(竹中雄二さん・HC20・会社員)


基本的に、ダブルボギー以上を打つ人というのは、行き当たりばったりのゴルフをしています。なんとなくドライバーを打って、球が残ったところから次打をどうするか考える。グリーンに届かない距離からとりあえずFWでグリーンに近づけ、そこから次のアプローチをどうするか考える。そういうゴルフをしていると、難しいショットが残ったり、苦手な距離が残ったりします。その結果、ミスが出やすくなり、スコアを崩してしまうのです。

このような人は、まず、ゴルフを逆算して考えるクセをつける必要があるでしょう。コースのどこに置いたらグリーンが狙いやすくなるのか、何ヤード残したらグリーンに乗せやすいのかを考え、そこにボールを運んでいくのです。

たとえば、花道がグリーンの右側にある場合、フェアウェイ右サイドに置いておけば、多少ミスをしてもグリーンに乗る確率は高くなるし、やさしいアプローチが残りやすくなります。また、グリーンの右手前に、深いバンカーや池、高い木、崖などがある場合は、フェアウェイ左に置いたほうがグリーンは狙いやすいはずです。


ドライバーで正確にポジショニングするのが難しいというのであれば、コースの左右どちらのほうがグリーンを狙いやすくなるのかを考えてください。

たとえば、コースの右サイドが浅いラフやノリ面で、左サイドに池やバンカー、深い林、崖などがあるなら右のミスはOK、左には打たない。右ドッグレッグなら、左に外すぶんには距離は残ってもグリーン方向に打っていけるので左のミスはOK、右には打たないという感じです。あとは、自分の球筋や風を考慮し、どこにティーアップして、どこを狙えば、狙った方向に打ちやすいのかを考えてプレーするのです。

グリーンを狙うときには、グリーン奥、ピンサイド(ピンが右のときのグリーン右、左のときの左)、深いバンカーや深いラフ、池、崖があるサイドには外さないようにします(逆サイドへのミスは許容する)。また、グリーンに届かない距離が残ったときには、自分の得意な距離にレイアップするとよいでしょう。

ここまで書いたプレーが自然にできるようになると、悪くてもボギーで収められるようになります。ただし、ショートゲームが弱いと、思ったプレーができないので、アプローチ&パットの練習は欠かさないようにしてください。慣れないうちは、なかなか思うようにできないかもしれません。でも、毎回毎ショット意識してプレーすることで必ず目標に近づくことができると思うので、ぜひ試してもらいたいと思います。

ゴルフを逆算して考えよう

コースのどこに置いたらグリーンが狙いやすくなるのか。何ヤード残したらグリーンに乗せやすいのかを考え、そこにボールを運んでいく。

【1】まずは花道の位置を確認する

基本的に、花道がグリーン右サイドにあるときは、フェアウェイ右。左サイドにあるときは、フェアウェイ左サイドに置くと、次打がやさしくなる

【2】左右どちらがやさしいか考える

ティーイングエリアに立ったら、フェアウェイの右と左、どちらがグリーンを狙いやすいか。逆に、どちらに打ったらスコアを崩しやすいのかを考え、次打がやさしくなるサイドへ打っていく。「右ドッグレッグのホールは左サイドが狙い目です」

【3】届かないときはレイアップする

長い距離が残ると、FWやUTでとりあえずグリーンに近づけようとする人が多いが、それだと苦手な距離が残ってミスが出やすくなる。どうせグリーンに届かないのであれば、レイアップして、自分の得意な距離を残すようにしよう

コースへ出る前に準備しよう

30・50・70Yは徹底して練習する

悪くてもボギーで上がるためには、30・50・70Yを徹底的に練習し(30・50・70Yに落とす練習と止める練習をする)、アプローチに自信をつけておくことが大切。それができれば、パー3なら2打、パー4なら3打、パー5なら4打以内でグリーンに乗せることができるはずだ

頭の中で攻め方をシミュレーションする

初めて回るコースならホームページのコース図を見ながら考えよう「マネジメント力をつけるためには、頭の中で、攻め方をシミュレーションするとよいでしょう。実際、ボクはプレーの前日になると、そのコースをイメージし、『ここのホールはここに置こう』『ここには絶対に打たないようにしよう』と考えながら、頭の中で何度もプレーをしています」

月刊ゴルフダイジェスト2024年8月号より

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