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【スウィングづくり】素振りと本番、プロとアマでは結果は大違い。目覚めよ「振る」スウィング①

昔は振れていたのに、振れなくなってきていませんか? そのせいでインパクトで合わせるようになり、飛ばないし曲がるように…。「振る」スウィングのコツをつかみ直して、満足いく飛距離を手に入れましょう。

【「振る」スウィングアマ/和田博さん】
97年に日本ミッドアマ、00年に日本アマ、17年に日本シニアアマと史上初の3冠を成し遂げたスーパーアマ。

※和田さんはアマチュアのためボランティアとして協力いただいています。

アマは素振りで無茶振りしがちだった

「我々アマチュアは当てたいという気持ちが前面に出てくると、ボールに合わせる動きが強くなって、振れなくなってしまいます」と和田さんは言う。

本当にアマチュアは振れていないのか、素振りと本番のヘッド速度を測ってみた。すると11人中8人のアマチュアが、実際にボールを打つ本番の時のほうが素振りよりヘッド速度が落ちる結果になった。

飛ばなくて曲がるアマチュアの多くは、ボーrに当てたいと意識している人。振り切る動きよりも、手に当てに行く動きが強くなり、ヘッド速度が遅くなるのが原因だ

「ボールに当てようとしているのがアマチュアで、ボールを先に飛ばすために振り抜こうとしているのがプロ。これが本番でのヘッド速度が落ちるか、上がるかの違いに表れている」と言うのはツアープロの片岡大育プロ。

振ないアマチュアの「振れないスパイラル」

素振りは思い切り振れる

構えると当たるか心配に

当てに行くスウィングに

手打ちで減速し曲がる

さらに振れなくなる

プロは全員本番で“加速”、アマチュアは7割が“減速”

プロはボールがある本番のほうがむしろブンブン振っていた

本番でヘッド速度が上がった要因を堀川未来夢プロに聞くと本番では、振り切ってボールを押し飛ばすという意識がある。しかし素振りは、ボールを押す動きがないので少し遅くなるのかなという。

プロ9人の計測結果

約7割が4以上スピードアップ

中里光之介プロ

香妻陣一朗プロ

亀代順哉プロ

小齊平優和プロ

アマチュアは本番でダウンスウィングから速度が落ちる傾向に

アマチュアの多くが、ボールを置くと「緊張する」という。それは当たるかどうか、真っすぐ行くかどうか不安になるのが主な原因。実際当てに行く動きが強くなり、ヘッド速度は遅くなった。

アマチュア11人の計測結果

約5割が3m/s以上減速

本間活人さん

鈴木一美さん

大塚滋さん

小田剛さん

プロは何で球があるのにそんなに振れるの?

片岡 ボールは飛ばすもので打つものではなく、インパクト以降も押す意識が強くなる。この押す動きが、振り切る原動力になっているんです。

当てるより、先に飛ばす意識が強いです

和田さんに聞いた! バランスよく振り切るコツは?

ボールに当てようとする動きは作らないという和田さん。ではどう振ることが大事なのかを聞いた。

和田 フォローを大きく振り出すことを考えてますね。当てようとするとダウンスウィングの軌道が大きくなりがち。手前より先に振り出すことが、振り切るコツかな。右の股関節に体重を乗せたら後は、左に体を回すだけ。

フォローにどう振り出すかだけを考えています

インパクトを意識してしまうと、ボールに当てに行く動きにある。そうすると切り返しを手で言ってしまい、リリースが早くボールまでの軌道が大きくなる。パワーを使い切ってしまいヘッドが走らず飛ばなくなる

和田 こうするとしっかり左に振れるようになる。さらに顔も左に 回すことで、ボールの意識がなくなるので、振るスウィングを作るためには重要なことかな。

【注意】フェースを上に向けると減速する

フェースを上に向けると、軸が右に傾き回転がスムーズにできなくなる。フェース面は変えずに、アドレスに戻すイメージがいいと和田さん。

和田さん流 大きいフォローを作る3つのポイント

【ポイント①】 ゆるゆるグリップでガニ股で構える

グリップはあくまでもソフトに手で包むように握り、ひざを少し広げたガニ股で構えよう。こうすることで、体がしっかり回せるようになる。

〇つま先とひざは少し外向き、×ひざを内に入れると手に力が入る

【ポイント②】 テークバックは右股関節に乗せて終わり

右ひざを動かさないように腰を回し右股関節に上体を乗せよう。これでテークバックは完成。これ以上深くしようとすると、スウェイになってしまう。

〇左ひざをとめて右股関節に体重を乗せる、×スウェイするとひざも腰も流れる

【ポイント③】 切り返したら顔も体も左に回す

右股関節に大樹が乗ったら一気に体全体を左に向けるように回そう。左足内側を軸にして、顔ごと左にクルッと回れば、大きいフォローで振り切れる

左から、トップから左ひざをアドレスの位置に戻し、左足内側を軸に一気に左に体を回す。最後にフォローで胸と腰を目標に向ける

稲森佑貴プロのマン振り練習に続く

月刊GD2019年8月号より