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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.89 悪いクセがまるわかり! 3分かけて超ゆっくり素振り

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

前回お話した、間髪入れずに球を打ち続ける“わんこそば練習”に続き、今回もめちゃくちゃしんどい練習法を紹介しよう。

それは、以前、宮里藍プロが行ったことで話題になった「太極拳スウィング」だ。太極拳スウィングとは、まるで太極拳のごとく、ゆ~っくり、ゆ~っくり、超低速で素振りすること。藍プロは1回のスウィングに2分30秒をかける。一般的に言われているメリットは、当てにいかないので無駄な力が抜けること。リズムが速くなるといったクセがわかること。そして、集中力が養われること……などなど。

初めて聞くという人は、動画サイトで藍プロの動画をチェックするといいだろう。普通のスウィングをスロー再生したかと思うくらい、よどみのない動きに驚くだろう。軸もまったくブレてない。さすが!

当時、話題になったときにボクもさっそく試してみた。いや~、これ見るとやるとじゃ、大違いよ。ゆっくり動いているのに、結構疲れるんだわ。確かに集中力も、めっちゃくちゃいる。よく、スウィング中、クラブや腕がどこを通っているか、フェースがどこを向いているかわからない、という人がいるけど、そういう人はぜひ試してみるといいと思う。太極拳スウィングなら、否が応でもわかるだろう。

ゆっくり動くと悪いクセもわかる。ひょいっと手で上げるクセがある人は、きっと30秒で終わっちゃうだろう。2分30秒、途切れることなく同じ速さで動くには、やっぱり体幹が重要であることを痛感するはずだ。

強度は体力やレベルに応じて、アレンジしてみるといい。ボクは2分30秒だとハンパなので、キリ良く3分にしている。配分は、アドレス~テークバック~トップで1分。トップ~ダウン~インパクトで1分。最後、インパクト~フォロー~フィニッシュで1分、という感じかな。目を閉じて、体内時計でスウィングするという人もいるけど、ボクは目を開く派。見えるところに時計を置いて、それをじ~っと見ながらスウィングする。そのほうが等速で動きやすいからね。

さらに、教科書どおりクラブを振るのでは普通、というか変態度が足りないので(笑)、もっと重い鉄アレイやペットボトルでやることもある。クラブじゃなければ部屋の中でもできるしね。ただし、2Lのペットボトルはさすがにキツすぎてギブ。下手をすると手首を痛めるので、ペットボトルなら500mlが妥当だろう。

相棒が横におったら、途中で写真を撮ってもらうといいよ。「ここで、こんなふうに手を使ってるんやー」っていうのが一目瞭然だ。

3分×3回もやったら、きっとヘトヘトになるはず。集中しすぎて、気づくと呼吸してないこともあるから、息はしてね。終わったあとは、体がじんわりと温かくなってくるから、もしかしたら本物の太極拳同様、健康にもいいかもね。ウォーミングアップにもいいと思うから、やってみて。


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2018年11月6日号より