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【ギア選びのウソホント】Vol.89「やさしいはずの“深重心”でトップが出やすい理由」

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

「やさしいドライバー」と聞いて、思い浮かべるのは「球が上がる」「ミスに強い」などだと思います。アベレージゴルファーがショップ店員さんに薦められるのもそういったクラブが多いはずで、重心深度が深いドライバーが大半ではないでしょうか。

重心深度が深いと(1)ミスヒットに強く(2)スピンが増えて球が上がる、というのは聞いたことがあると思います。もちろん正しいのですが、1点注意してほしいことが。それは、ダウンスウィングでヘッドが後ろに垂れてしまい、フェースが上を向きやすくなるということです。それにより打ち出し角が高くなり、球が上がりやすくなるというメリットはありますが、球を上げようとしてアッパースウィングが強くなっているゴルファーにとっては、フェース下部に当たりトップや、球の頭を叩いてチョロになることがあるのです。

ちなみに、アッパー軌道が強くなる原因としては、以下の3つが挙げられます。(1)スタンスが広すぎる、(2)球の位置が左かかとの延長よりも左、(3)ビハインド・ザ・ボールを意識しすぎる。また、重心深度が深いドライバーの特徴としては「ヘッド後方にウェイトがある」「シャローバック形状」の2つ。その人のスウィングによって「やさしいクラブ」は変わるので、注意しましょう。

アッパー軌道が強い人にとっては、深重心のクラブは難しく感じられるかもしれません(PHOTO/Takanori Miki)

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月7日号より