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オールチタンにこだわる高品質ヘッド「タイトリスト・TSiシリーズ」【クラブ・オブ・ザ・イヤー2022/ドライバー部門】

2022年のクラブ・オブ・ザ・イヤー受賞クラブにフォーカスするシリーズ第1回は、ドライバー部門で選ばれたタイトリスト「TSiシリーズ」。米男女ツアーのトップ選手が使用する実績のあるクラブだ。

PHOTO/Tomoya Nomura

世界のトッププレーヤーが使用する
タイトリストの自信作

昨季のバレロテキサスOPで4年ぶりに復活優勝を果たしたジョーダン・スピースが、4月中旬のRBCヘリテージでも優勝。ツアー通算13勝目を挙げた。完全復活といえるスピースが使うクラブが「TSi3ドライバー」だ。

「何年かぶりに本当にいいギアに出合えた印象です。ボール初速の速さ、ミスに対する許容性、打感・打音が自分の好みに完全にマッチしています。歴代のタイトリストモデルのなかでもっとも構えやすく、いいシェイプのドライバーだと実感しています」

スピースが絶賛する「TSiシリーズ」は1~4まで4モデルがラインナップされている。米男女ツアーで多くのトッププレーヤーが使用しており、その性能、信頼、実績はタイトリストの自信作にふさわしい。米国のマテリアルエンジニア、U・デシュムク氏は、

「今までフェース素材として『6-4チタン』が使用されてきましたが、より高機能なフェース素材を見つけ出しました。それがTSiシリーズに採用された『ATI425チタン』です。新素材は優れた強度と弾性があり、より薄いフェースに仕上げられます。つまり軟らかい打感のまま、ボール初速を加速させ、広いスイートスポットを実現させたのです」

「ATI425チタン」は航空宇宙分野で使われる素材だ。さらにTSiシリーズの特徴が、オールチタンヘッド構造。メタルウッド開発部のS・ラットレル氏によると、

「タイトリストがチタン構造に惚れ込む理由は、大きなメリットがあるからです。TSiシリーズは市場のどのモデルよりも薄い0.4㎜のクラウンを実現しています。その結果、ヘッド性能は飛躍的に向上しました。さらにチタン構造が優れているのは、プレーヤーの好みに合わせて打音・打感を調整できる点にあります」

カーボンコンポジット(複合素材構造)が増えつつあるなかでオールチタンにこだわるTSiシリーズ。その理由は製品のクオリティと安定性を高次元で実現できるからなのだ。マスターズで優勝争いを演じたキャメロン・スミスは、「従来モデルよりボール初速が速く、弾道の高さが3~4m上昇し、常に安定しています。素晴らしいドライバーだと思います」

米ツアーで使用率ナンバー1を獲得した「TSiシリーズ」は、トップ選手のパフォーマンスを支える大切なギア。その実績はまだまだ積み重なるはずだ。

【特徴1】
航空宇宙分野で採用されるチタンをフェースに初搭載

航空宇宙分野の技術系企業ATI社製の「ATI425チタン」をゴルフ業界で初めてフェースに採用。強度6%、最大抗張力4%、延性30%アップ。より薄く、反発性の高いフェースに仕上がっている

【特徴2】
前モデルTSドライバーを超える空力性能

コンピューターによる空力テスト、実際の風洞テストを行い、どちらも前作のTSドライバーを超える空力性能を実現。フェース外周部のデザインにこだわることで空力が上がり、ヘッドスピードがより加速した

【特徴3】
好みの打音に自在に調整できるオールチタンヘッド

カーボンコンポジット(複合素材構造)は接着面で重量を取られるため、超軽量素材でもオールチタン構造と重量差は変わらないという。設計の自由度が高く、打音の調整もしやすいチタンヘッドのメリットは大きい

タイトリスト TSiシリーズ

TSi 1
「やさしく飛ばす高弾道モデル」

総重量273g(シャフトS)という超軽量設計で、ラクに球が上がる高弾道モデル。昨季から使用するネリー・コルダは「TSi1が勝利をもたらしてくれた。もう手放せません」

●主な使用選手/ネリー・コリダ

TSi 2
「ミスヒットに強いストレート弾道」

フェースの広範囲でボール初速アップを実現。ミスヒットに対する高い許容性が生み出すストレート弾道は、多くのプロから支持されている。曲がらないからこそ、攻められるクラブ

●主な使用選手/イム・ソンジェ、トーマス・ピータース、マット・ジョーンズ、ブライアン・ハーマン

TSi 3
「プロ使用率ナンバー1の強弾道モデル」

J・スピース、C・スミスなど、多くのトップ選手が使用。「スーパーフィットCGトラックシステム(弾道調節機能)」を搭載。強烈なボール初速で、思い通りに弾道を操れる

●主な使用選手/ジョーダン・スピース、ジャスティン・トーマス、キャメロン・スミス、ウィル・ザラトリス、マックス・ホーマ、ウェブ・シンプソン、ラッセル・ヘンリー

TSi 4
「飛距離性能が高いロースピンモデル」

スピン量を抑えたいゴルファーに最適な低スピンモデル。低・前重心設計でスピン量が減る。使用する菊地絵理香は「中弾道のボールで飛距離が出ます」とコメント

●主な使用選手/ジェシカ・コルダ、菊地絵理香

週刊ゴルフダイジェスト2022年5月10・17日合併号より

こちらもチェック!

  • 日本のゴルフ界の発展に貢献したプロやギア、作品、人物等を選出して表彰するゴルフダイジェストアワード。2022年の各賞の受賞者が決定! レッスン・オブ・ザ・イヤー 目澤秀憲 松山英樹の活躍を力強くサポート2020年に松山英樹のコーチとなり、翌年4月のマスターズ優勝をサポート。国内では女子プロの有村智恵、永峰咲希、河本結を指導。日本では数人の「TPI(Titleist Performance Institute)」レベル3を取得、ショットデータの活用や個人差による体の動かし方の違いを考慮したレッスンが多くの読者の支持を得た。 目澤コーチの連載をチェック! 読者大賞 稲見萌寧 賞金女王&五輪銀メダリスト2020-21シーズンに9勝を挙げる圧倒的な強さを見せて賞金女王に輝き、東京五輪では元世界ランク1位のリディア・コーとのプレーオフを制して銀メダリストとなった。抜群の安定感と勝負どころでの爆発力を見せるゴルフと笑顔で幅広い読者から注目を集めた。 ジュニア大賞 佐藤心結 スタンレーレディスで渋野日向子と優勝争い「GDジュニアカップ」優勝の権利で出場した女子ツアーの「スタンレーレディス」で、優勝した渋野日向子と争い、プレーオフの末2位に入った。現在はプロとなってルーキーシーズンを戦っている。250ヤードの飛距離と攻めのプレースタイル、将来性ともに高い評価を受けて受賞。 クラブ・オブ・ザ・イヤー ドライバー部門 タイトリスト「TSi」シリーズ 高強靭性の新素材ATI425チタンを用いたフェースが高初速を実現。性能が支持されてPGAツアー使用率1位に。軽量モデル「TSi1」は昨年の全米女子プロ覇者&五輪金メダリストのN・コルダが愛用。 アイアン部門 キャロウェイ「APEX TCB」 東京五輪の金メダリスト、X・シャウフェレ、昨年の全米オープン優勝のJ・ラームも愛用するPGAツアーで人気のモデル。キャロウェイ自慢の多素材複合ヘッドが熟成し、上級者が好む形状と寛容性を両立。 特別賞 テーラーメイド「トラスパター」 稲見が愛用するなど国内女子ツアーで圧倒的な支持を得ているモデルで、その影響から今も品薄状態が続く。ネックを三角の板状にしたことでヘッドのブレが大幅に軽減。 昨年の受賞者はこちら
  • 先日発表されたタイトリストのニューボール「AVX」を入手。さっそくコースで試してみた。 この「AVX」というボールは、「プロV1」「プロV1x」と並び、タイトリストの「プレミアムパフォーマンス」というカテゴリーに位置づけられる高性能ボール。どのような違いがあるかを簡単にまとめると、以下のようになる。 AVXプロV1プロV1x弾道高さ中低弾道中弾道中高弾道打感非常にソフトソフトしっかりめロングゲームのスピン量少なめ中間やや多めショートゲームのスピン量多め多め多め この表を見ると、「V1x」のほうが「V1」よりスピンが多いってホント? と思うかもしれないが、他メーカーの「X」系ボールとは異なり、近年のタイトリストの「V1x」はロングゲームのスピン量が「V1」と比べると若干多めになっている。そして打感がよりしっかりしているのも特徴だ。プロのようにしっかりとした打感を好み、元々のスピン量が少なめの人が、スピン量をコントロールしながら高い弾道で攻めていくのに適したボールといえる。とはいえ、「V1x」のスピン量が極めて多いかというとそうではなく、あくまで「V1」と比べての話。ロングゲームにおける「V1」の低スピン性能が進化した関係で、相対的に「V1x」のスピン量が多めに感じられるというわけだ。そして肝心の「AVX」はというと、ロングゲームのスピン量が「V1」よりもさらに少なめ。とくにアイアンショットにおいて、低スピン性能の恩恵を感じる。ではショートゲームはどうかというと、不思議なことに十分すぎるほどのスピン性能を持つ。感覚としては、100ヤード以内のショットにおいては、「V1」や「V1x」と遜色ない止まり具合。いわゆる「飛び系」のボールのように、アプローチでポコーンと上に飛ぶ感じはまったくなく、低めに出てスピンでブレーキがかかる、スピン系ボール同様のコントロール性能を持つ。また「V1」といえば打感の柔らかさが特徴だが、「AVX」はさらに柔らかい。とくに冬の時季など、なんとなくボールが硬く感じられるようなときには、この柔らかい感覚はありがたい。ただ、男子プロなどしっかりした打感を好むプレーヤーには、ちょっと柔らかすぎると感じられるようで、プロの使用者は少ない。逆に柔らかい打感が好きな人には願ってもないボールだろう。 “吹け球”に悩む人にはドンピシャ 実際にコースで打ってみると、ロングゲームの低スピン性能を実感できる。筆者はドライバーでのスピン量が4000回転を超える、ザ・吹け球ヒッター。年齢を重ねるにつれ、スピン量は少しずつ減ってきたものの、体が回ってくると頻発する「めくれる弾道」は健在。聞こえはいいが、ヘッドスピード43m/s程度の「めくれる」球は、男子プロのそれとは違ってただ風に弱いだけ。出球はいかにも飛んでいそうなのに、行ってみると「あれ?」ということがしばしば。あまりいないタイプではあるが、結論からいうと「AVX」はこういうゴルファーにドンピシャ。まず、ドライバーでは明らかに弾道が低くなり、スピンも少なそうないい球が出る。結果、飛距離も普段より確実に伸びているし、苦手なアゲンストでも距離の落ちが少ない。とくに恩恵を感じるのが、アイアン。スピン量の多い私にとって、アゲンストのホールでは2番手~3番手上げることも珍しくないが、いつもの調子で長い番手を持つと大オーバーしてしまうほど。7番アイアンで、無風時でも5ヤードほど、アゲンストでは10ヤードは飛んでいる感じがある。「V1」に比べると、「AVX」はアイアンで球が止まりにくいという声も聞くが、もともと高スピンで弾道が高い私のようなタイプには杞憂。むしろちょうどいい高さの弾道で適度に止まってくれるから、距離感さえつかめてくればかなりの武器になりそうだ。ちなみにトラックマンで7番アイアンの弾道データを取ってみると、「V1x」が8000回転台、「V1」が7000回転台、「AVX」が6000回転台という結果に。このスピン量の差が、そのままアイアンの飛距離差になっている。  *  *  *これらはあくまで、稀有なタイプの1ゴルファーの感想。ヘッドスピードのわりにスピン量が多く、弾道が高めで飛距離をロス、風に弱く、とくにアイアンが飛ばない。スピンは減らしたいが、アプローチでのスピンは欲しい……こういうタイプのゴルファーは、一度「AVX」を試してみてもらいたい。 「AVX」はこんなゴルファーにオススメ!●ドライバー、アイアンのスピン量が多い●弾道が高く、もう少し低い球を打ちたい●風の影響を受けやすい●アイアンで番手なりの飛距離が出ない●柔らかい打感のボールが好き●飛び系ボールを使っているが、グリーンで止まらないのがツラい こちらもチェック!
  • 多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員氏が最新クラブを徹底的に計測・分析する「ヘッドデータは嘘つかない」。今回はタイトリストの『TSi4』ドライバーを取り上げる。 TSiシリーズの低スピンモデル タイトリストの「TSi」シリーズでは直進性の「TSi2」、操作性の「TSi3」が先行して発売された。その後、「TSi1」と同時に発売されたのが今回紹介する「TSi4」だ。このクラブは“低スピン”モデルで、「TSi3」よりも250回転少なく、前作「TS4」よりも130回転少ないという。さて、クラブを計測していく。すべての数値は実測した値になっている。クラブ長さが44.75インチとやや短いが、クラブ重量が318.7gと重く、スウィングウェートもD3.6と大きい。それにより、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体慣性モーメントが293万g・㎠と大きくなり、本来はドライバーのヘッドスピードが46~47m/sくらいのゴルファーにとって、心地よく振れる設計になっている。「TSi4」はメーカー標準シャフトはなく、すべてカスタムシャフトで、試打クラブは「ツアーAD DI-6」のSフレックス仕様。約10年前に発売されたシャフトだが、しっかりめでインパクトの再現性が高く、この組み合わせはやはりHSが45m/s以上は欲しいところだろう。 Point1 クラブ慣性モーメントが293万g・㎠と大きいPoint2 ヘッド体積が431ccで最近のクラブとしてはかなり小さいPoint3 リアルロフト角が9度と小さい やさしくないがハマる人は必ずいる では、ヘッドを見ていこう。全体に輪郭が丸く、431㏄と小ぶり。また、「TSi2」や「TSi3」と同様に強いオープンフェース設計だ。重心深度は浅く、スイートスポット高さが低いのが大きな特徴で、「TSi2」や「TSi3」と比べてフェースプログレションが大きく、球が上がりやすい構造といえる。実際に試打してみたが、まずアドレスではヘッドが小ぶりで、操作性が良く、球をつかまえやすいイメージが浮かんでくる。また強めのオープンフェースなので、フェースがかぶらないスクエア感を大事にしていることがわかる。打ってみると、やはりイメージどおりヘッドの操作性が良く、球をつかまえてストレート系の弾道が打ちやすいと感じた。また、スイートスポットの位置がフェースの中央からややトウ寄りなので、フェース中央に当たるとどちらかといえばフェード系弾道になりやすく、操作しやすいのでシングルハンディのゴルファーが「試してみたい」と思うクラブといえる。浅い重心深度によりスイートスポット高さが低いので、ほかのクラブよりも有効打点距離が長く低スピンになりやすい。試打クラブのロフト角が9度だったからという理由もあるが、中弾道で強い球が打ちやすかった。ヘッドが小さいため、左右方向の慣性モーメントが4239g・㎠と小さく、ミスに強いモデルとはいえないが、スピンが多く、アゲンストの風で飛距離が出にくいゴルファーにとっては、一度チャレンジしてみる価値のある低スピンヘッドだ。 兄弟モデルである「TSi2」や「TSi3」と同様、フェース角が1.5度オープンでスクエアに構えやすい。またFP値が大きく球が上がるイメージがわく フェース角は1.5度オープンスイートスポット高さは31.7㎜重心深度が浅く、左右方向のヘッド慣性モーメントが小さいので、芯はそれほど広くはない。スイートスポット高さが31.7ミリと低いので、低めのティーアップでも芯に当たりやすい。有効打点距離が長いので、低スピンになりやすい設計 タイトリストTSi4 <試打モデルスペック>※メーカー公表値●ヘッド素材/チタン●ロフト角/9度●ライ角/58.5度●シャフト/ツアーAD DI6(S)●価格/10万1200円~ ※タイトリスト セレクトストア限定品。シャフトはカスタムのみ クラブ&ヘッドデータ(実測値) クラブ長さ44.75インチクラブ重量318.7gスウィングウェートD3.6クラブ慣性モーメント293万g・㎠ヘッド重量203.5gヘッド体積431㏄リアルロフト角9.0度ライ角58.5度フェース角オープン1.5度重心距離36.9㎜重心深度36.5㎜フェース高さ53.5㎜スイートスポット高さ31.7㎜低重心率59.3%ヘッド慣性モーメント(左右方向)4239g・㎠ネック軸周り慣性モーメント6564g・㎠ 松尾好員まつおよしかず。往年の名手、S・バレステロス、I・ウーズナム、青木功、加瀬秀樹らのクラブ設計を担当。近年のクラブを知る“現代の知匠”。ジャイロスポーツ主宰 週刊ゴルフダイジェスト2021年6月8日号より
  • 多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員氏が最新クラブを徹底的に計測・分析する「ヘッドデータは嘘つかない」。今回はタイトリストの『TSi1』ドライバーを取り上げる。 ツアーモデルながら超軽量で振り切れる タイトリスト『TSi1』は、“ウルトラ ライトウェイト設計”の軽量クラブとして発売された。ほかの『TSi』シリーズ同様に、“ATI425チタン”をフェース面に採用することで、ツアーモデルである『TSi』の飛びをヘッドスピードに関係なく享受することができるようになった。ちなみに、米LPGA「ゲインブリッジLPGA」ではネリー・コルダがこの『TSi1』を使用して勝利している。さて、クラブを計測していこう。数値はすべて実測値になる。クラブ長さが45.5インチとやや長いが、クラブ重量が270.3gと非常に軽いので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが282万g・㎠と小さく抑えられている。この数値だと、ドライバーのヘッドスピードが40m/sくらいのゴルファーがタイミングよく振れる設計といえる。また、標準シャフトである「TSP013-45」のSシャフトはタイトリストにしてはかなり軟らかめで、ヘッドスピードが37~38m/sくらいのゴルファーでも十分に扱えそうだ。 Point.1 クラブ重量が270.3gと非常に軽いPoint.2 クラブ慣性モーメントが282万g・㎠とやや小さくHS40m/sくらいが振りやすいPoint.3 リアルロフト角が11.2度とTSiシリーズではいちばん大きい 球をつかまえやすく、上げやすい 次にヘッドを見ていこう。全体にオーソドックスな形状ではあるが、横幅がやや広い。これは横幅が非常に広い「TSi2」と比較的オーソドックスな「TSi3」の中間的なイメージといえる。そして、「TSi2」「TSi3」「TSi4」は強いオープンフェースの設計だが、この「TSi1」は唯一フックフェースとなっているのが大きな特徴だろう。実際に試打した印象だが、まずアドレスでは前述のとおり、他の「TSi」系ヘッドとは違い、フックフェースということと、フェースプログレッションが小さいので球をつかまえるイメージが出ている。そして、重心距離が37.3mmと「TSi2」(39.8mm)や「TSi3」(41.0mm)よりもややヒール寄り重心になっているので、結果、ネック軸周り慣性モーメントも7774g・㎠と、「TSi2」(8734g・㎠)や「TSi3」(7872g・㎠)よりやや小さくなり、ヘッドの操作性は良くなっている。また、他の「TSi」系ヘッドよりも高重心設計で、リアルロフト角も11.2度と「TSi2」(9.4度)や「TSi3」(8.2度)より多め。ヘッドスピードがそれほど速くないゴルファーでも適度なスピンが入り、球が上がりやすく、弾道も安定しやすいはずだ。「これぞタイトリスト」というツアーモデルのイメージではないが、クラブ重量が軽いのでアベレージやシニアゴルファーが振りやすいモデル。フックフェースと小さなフェースプログレッションにより、「TSi」系ドライバーの中ではもっとも球をつかまえられそうだ。 計測するとフェース角が1度フック。4モデルあるTSi系ドライバーのなかで唯一のフックフェースでつかまるイメージが湧く フェース角は1.0度フックスイートスポット高さは35.1mm重心深度が深いので、左右方向のヘッド慣性モーメントが4889g・㎠と大きくなり、オフセンターヒットしてもブレが少なく、ミスに強い。スイートスポット高さが35.1mm、フェース高さが52.9mmで、低重心率が66.4%となり、スピンが入りやすいので球がドロップしにくい タイトリストTSi1 <試打モデルスペック>※メーカー公表値●ヘッド素材/チタン(ボディ)、ATI 425チタン(フェース)●ロフト角/10度●ライ角/59度●長さ/45.75インチ●シャフト/TSP01345(S)●総重量/約273g(S)●価格/8万2500円 クラブ&ヘッドデータ(実測値) クラブ長さ45.5インチクラブ重量270.3gスウィングウェートD1.8クラブ慣性モーメント282万g・㎠ヘッド重量193.0gヘッド体積455㏄リアルロフト角11.2度ライ角58.5度フェース角フック1.0度重心距離37.3㎜重心深度43.6㎜フェース高さ52.9㎜スイートスポット高さ35.1㎜低重心率66.4%ヘッド慣性モーメント(左右方向)4889g・㎠ネック軸周り慣性モーメント7774g・㎠ 松尾好員まつおよしかず。往年の名手、S・バレステロス、I・ウーズナム、青木功、加瀬秀樹らのクラブ設計を担当。近年のクラブを知る“現代の知匠”。ジャイロスポーツ主宰 週刊ゴルフダイジェスト2021年5月25日号より