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ドライバーは10.5度&44.75インチ、アイアンはカーボン…世界を見据える中島啓太の14本

プロの14本のクラブセッティングと、それらのクラブを選んだプロのこだわりを紹介する連載「プロスペック」。今回は番外編として、世界アマチュアランク1位の中島啓太のセッティングに注目。

PHOTO/Blue Sky Photos

中島啓太

なかじまけいた。2000年6月生まれ。日体大在学中。2020年11月にアマ世界ランク1位になり現在も維持。4月にはマスターズ初出場。6月の全米OP、7月の全英OPにも出場予定

4月にテーラーメイドと正式契約した中島啓太。ツアー担当の真野さんに中島のクラブについて改めて聞いてみた。

「1月のソニーオープンでは『ステルス』ドライバーを使っていましたが、弾道データを測ると、スピン量が3000回転もあったのと、ボールの回転軸が左に傾き、フェースの下っ面に打点が寄る傾向が強く出ていたので、まずはそのデータを本人に渡したんです。実際、ソニーでは左に曲がるミスが出ていましたが、それでも2日目を終えて5位で予選を通過したマネジメントはさすがでした。その後の合宿で、ガレス・ジョーンズコーチの発案で10.5度表示(リアル11.4度)の『ステルスプラス』に替えました。それまで、そのロフトの発想はまったくありませんでしたが、万が一を想定して10.5度のヘッドを準備しておいたのが役に立ちました」。このロフト変更は、右腰に負荷がかかるスウィングの改善ともつながっているという。

「現状のスウィングとの相性を考慮して長さは44.75インチ。シャフトはカウンターバランス気味のプロトタイプです。この長さでもヘッドスピード53m/s、初速は80m/s近くあり、飛距離は十分に出ています」

アイアンは『P7MB』と『P7MC』のコンボ。「米ツアーではマッスルバックのほうがラフなどで圧倒的に扱いやすいからと、MBを軸に、4番と5番は少ししんどいのでMCに。シャフトは(昨年6月の)日本アマからカーボンです。トルク少なめで硬く、振ると軽く感じられるシャフトです」。鉛は振り心地に合わせて本人が貼ったもの。

プレーヤー自身の感性を重視しつつ、クラブ担当、コーチが一体となって技術を最大限に生かすセッティングを追求している。

ジョーンズコーチとともに技術的なレベルアップに取り組み続ける中島。そのなかで最も振りやすく、スウィングに良い効果も出るとの判断で、短めの長さにしている

ドライバー同様、3Wもステルスプラス(写真左)。5Wは写真のステルスプラスの19度を入れる場合と、コースによってアイアン型UT「シムUDI」の3番を入れるケースがある

アイアンのシャフトはカーボン。ツアーADのプロトで115グラム。ヘッドは米国や欧州の芝を考慮したマッスルバック。4番と5番のみキャビティ
「(昨夏の)全米アマまでは54度と60度のセッティングでしたが、56度を生かしたソフトランディングの技術を磨こうと、現在の態勢にスイッチしました。60度を1度立てた59度は用途が違うのでハイトウモデルです」(真野氏)
昨年はアルミニウムの硬いインサートのプロトタイプを使っていたが、オーガスタなど速いグリーンにタッチを合わせるため市販と同じ軟らかな樹脂インサートにスイッチ。パターもカーボンシャフト

中島啓太の14本セッティング

週刊ゴルフダイジェスト2022年5月10・17日合併号より

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