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【プロスペック】小ぶりな「ZX7」にスイッチして早くも2勝! マスターズ連覇を狙う松山英樹の14本

プロの14本のクラブセッティングと、それらのクラブを選んだプロのこだわりを紹介する連載「プロスペック」。今回は、ソニーオープンでPGAツアー8勝目を挙げた日本ゴルフ界のエース・松山英樹のセッティングに注目。

PHOTO/Blue Sky Photos、Tadashi Anezaki

松山英樹
まつやまひでき。1992年2月生まれ。愛媛県出身。東北福祉大学を経て2013年プロ転向。今年のマスターズにディフェンディングチャンピオンとして出場する。PGAツアー8勝

松山英樹の最新クラブセッティングについて、松山のギア担当を務める宮野敏一氏に話を聞いた。

  *  *  *

松山選手が使っているスリクソンZXドライバーは、小ぶりに見える『ZX7』のほうが「シャキッとしている」と基本的には好みです。『ZX5』は球のつかまりが良く、昨年のマスターズはそれが良かった。つかまりが良いので、その後は何かと策を講じながらつかまり具合を抑えて使っていましたが、7月にコロナの療養で実戦から離れて、久しぶりの試合が東京オリンピックでした。

ドライバーの調子が上がらないなか、気分転換をはかる意味も兼ねて、そのときに『ZX7』に替えたのです。替えてみたら抜群に良くなって、本人も手ごたえを感じたらしくクラブの調整はほとんどなく、その後も順調でした。

『ZX7』に決まって以降、ソニーオープンまで何も変えていません。“変えない、替えない”というのは本来良いことですから。それが秋の1勝(ZOZO)と年始の1勝(ソニーオープン)に貢献していると思います。

このスリクソンZXを使う前、ドライバーは他メーカーのヘッドでしたが、たびたびカチャカチャ(ネックの調節機能)で調整していました。(数年前の)全米オープンでは4日間カチャカチャのポジションが違うなんてこともありましたが、いま振り返ってみると、やっぱり成績が出ていなかったですね。

シャフトはツアーAD DI。フレックスの8TXもずっと変わらず。ひとつだけ変えたのは9月のツアー選手権から少し短くしたこと。「自分がやりたいスウィングをするために」との理由でした。

ロフトは9.5度。昨年のマスターズはつかまりの良いZX5で優勝。その後、小ぶりなZX7にスイッチして2勝。「調整をほとんどせずに使い続けています」(宮野さん)

大きめのマッスルバックアイアン『Zフォージド』。昨春まではPWも入れていたが、今は4I~9I。「このアイアンは2020年から。ヘッドがやや大きなモデルですが、松山選手の打点と芯の位置がぴったり合っています。結果として、単純に飛んでいます」(宮野)。写真は7I

「松山選手はウェッジのソールを使うのがとてもうまい。ワイドソールで、フェースを開けばバウンスが出てくるので、必要以上のバウンスは要りません。そうやって削っていったら、『あれ、タイガーの削りに似ていない?』と本人。タイガーのソール形状を覚えているんですよね」(宮野)。52・56・60度に46度を加えた4本ウェッジ態勢でプレーする

現行のスリクソンZスターXVに替えたのは昨年2月のジェネシス招待から。ボールスピードが上がり、とても気に入っている。「B・ケプカが松山選手の弾道を見てボール契約を決めた経緯は(本人も)知っています」(宮野)。78の番号は昨年優勝したマスターズで、早藤キャディのつなぎの番号が「78」、そして4日間のストローク数「278打」の下2ケタにちなんだもの

松山英樹の14本

週刊ゴルフダイジェスト2022年2月22日号より

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