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【ゴルフ初物語】Vol.72 “カーボンウッド”は日本が元祖!? 今から40年前に国内3社から発売されていた

テーラーメイドがフェースまでカーボン素材を採用した新ドライバー「STEALTH(ステルス)」を発表したが、世界初の“カーボンウッド”は今から40年前に日本のメーカーから発表、発売されていた。

発表はヤマハ
発売はミズノ

1982年、パーシモン全盛の時代に世界初のカーボンコンポジットヘッドのドライバーが日本で相次いで発表された。まず口火を切ったのはヤマハ(当時は日本楽器)で、4月の末に「今秋からゴルフ用品に進出する」と発表。その際にスキーやアーチェリーの製造で培った20数年にわたるFRP(繊維強化プラスチック)技術の蓄積により「メタルウッドを超えた画期的な新素材を採用」と謳ったが、価格やヘッド構造の詳細が明らかになったのは9月。実際に「フォーカススーパーC-300」「エグゼンプラースーパーC-200」が発売されたのは11月だった。

ヤマハの突然の発表に驚いたのか、ダイワ精工(現・グローブライド)が6月15日に、カーボンウッド「カーボレックス」を9月1日から発売することを発表。しかし、こちらも価格は未定。そしてダイワに遅れること6日、6月21日に「バンガード」を発表したのがミズノ(当時は美津濃)。

「約1年にわたる入念なテストをしてきまして、この8月1日から他社に先駆けて発売することになりました」とブラックシャフト付きで7万円と具体的な価格まで明らかにした。3社のうち最後に発表したミズノが最初に発売するという、虚々実々の駆け引きが行われたのも、各メーカーとも「世界初」を強調したいがためであったろう。

この3社以外にもヨネックスが「カーボネックス」で続き、ほかにも「タイクーン ブラックダイヤモンド」(クレインゴルフ)、「ヘール・アーウィン」(朝日ゴルフ用品)、「コンソール・ファイヤバード」(丸紅ニチレイ)、「アルカディア」(ゼット)、「レイ・フロイド」(日新ゴルフ)、「タイガーシャークマッハ」(メイワ)など、カーボン素材を採用したドライバーが続々と登場した。

週刊ゴルフダイジェスト2022年2月1日号より