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【世界基準を追いかけろ!】Vol.71 入るパターの条件は「長め」で「限りなくアップライト」

目澤秀憲と黒宮幹仁。新進気鋭の2人のコーチが、ゴルフの最先端を語る当連載。今回のテーマは、「入りやすいパター」を作る方法について。

TEXT/Masaaki Furuya ILLUST/Koji Watanabe

前回のお話はこちら

GD 黒宮コーチは、PGAツアーの選手のように日本のプロもクラブ調整でスウィングが矯正できるとおっしゃっていますが。

黒宮 PGAのプロはアイアンの長さやライ角を調整するケースを多く見かけましたが、アイアンが難しかったら、まずパターでやってみてはと思うんです。

GD どのように調整するんですか。

黒宮 長さ、ライ角、グリップの太さ、フェース面のミーリング、そしてロフト角などを調整するのが良いですが、ミーリングとロフト角をいじるのは難しいので、まずは長さとライ角の調整からやるといいと思います。

X ライ角はどれぐらいにするといいんですか?


黒宮 限りなくアップライトがいいですよね。

X 通常、パターのライ角度は70〜72度くらいですよね。それよりアップライトに?

黒宮 はい。パッティングコーチの橋本さんが調べたパッティングのデータからすると、アップライトにしないと入るパターは組めないと思います。

GD その「入るパター」とはどんなコンセプトなんですか。

黒宮 大事なのがまず慣性モーメントで、振りやすさとか方向性に影響します。もう一つは正しいアライメントが取れることで、そのために長さとライ角度の調整が必要になるわけです。

X 正しいアライメントというのは?

黒宮 橋本さんの考察によるとゴルファーの8、9割がアドレスで左を向いているというんです。でもこれ実は、パッティングだけじゃなくショットでも左を向く傾向の人は多くて、左向きの人に上手い人はほとんどいません。理由は簡単で、これから左へ回転しようというのに、構えから左を向いていたら球はつかまらないじゃないですか。

X でも、パターをどう調整してアライメントを変えるんですか。

黒宮 具体例を挙げると、アマチュアの清本美波選手に橋本さんが作ったパターを打たせたら、パッティングが凄く良くなったんです。パターを長くして、ライ角もアップライトにしました。

X 清本さんは身長低いほうでしたよね。相当長く感じたんじゃないですか。

黒宮 はい。パッティングのポスチャーで大事なのは左ひじの角度で、長いパターを長く持たせると左ひじの角度が安定するんです。それまではひじに角度がなくて、体の内側に入りやすかったので、ストロークが不安定でした。それが、クラブを長く持つことでひじに角度がつくようになりました。さらにライ角度に合わせてアップライトに構えられるようになり、その結果、アライメントも右方向になりました。パット巧者の渋野日向子はドローでパッティングを打っていますが、長くてアップライトなパターを使うことで、その渋野の動きに近づけることができました。

X 僕も35インチくらいのパターを使ってみようかな。

目澤秀憲

めざわひでのり。1991年2月17日生まれ。13歳からゴルフを始め、日大ゴルフ部を経てプロコーチに。TPIレベル3を取得。2021年1月より松山英樹のコーチに就任

黒宮幹仁

くろみやみきひと。1991年4月25日生まれ。10歳からゴルフを始める。09年中部ジュニア優勝。12年関東学生優勝。日大ゴルフ部出身。松田鈴英、梅山知宏らを指導

週刊ゴルフダイジェスト2022年1月25日号より