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47.75インチのドライバーで初シード獲得の阿部裕樹。恐怖の“46インチ規制”に「偉い人にお歳暮を送るしか…」

今年の10月にUSGAとR&Aが「46インチ規制」を発表し話題に。JGTOではまだ検討中ということだが、長尺ドライバーを武器にする選手には死活問題。今年から47.75インチに挑戦し、見事初シードを獲得した阿部裕樹に本音を聞いた。

PHOTO/Tadashi Anezaki

阿部裕樹
あべひろき。栃木県宇都宮市出身の32歳。佐野日大高校を経て、日大へ。4年時に日本アマを制し同年プロ宣言。今季ツアー選手権で8位タイになるなど賞金ランク62位に入り、初シードを獲得。母校の佐野日大高校ゴルフ部の監督も務める。167㎝・66㎏

リズムの矯正になって他のクラブにも好影響

GD 初シードおめでとうございます。やはり今シーズンは、長尺ドライバーの貢献度が大きかったですか?

阿部 今年はほんと47.75インチがめちゃくちゃ良くて。元々44.55インチの短いドライバーを使っていたので、3インチ強伸ばしました。以前と比べたら飛距離は20ヤード近く伸びています。平均飛距離は280ヤードになり、今までドライバーを握っていたホールで刻むようになったり、戦い方も変わってきました。

GD それだけ長いと打ちこなすのが難しいと思うのですが。

阿部 練習器具を打っているみたいで、スウィング全体のリズム感が良くなるんですよ。間がとれるというか。打ち急ぐと右にしかいかないので、はっきりしています。リズムの矯正になって他のクラブにいい影響を与えてくれます。

GD 来シーズンに向けて、何か対策は?

阿部 規制がかからないように、JGTOの偉い人にお歳暮を送ろうかなと(笑)。それは冗談で、もう46インチをテストしています。初速が遅すぎて、正直戸惑っています。距離でいったら、ランを入れて15ヤードは違うんじゃないですかね。飛距離もそうですが、慣れるのにも時間がかかりそう。今年の1月から47.75インチしか打ってきてないので、タイミングが難しいです。今までゆったりパチンと打っていたのが、46インチだとリズム感がまったく変わりますからね。僕くらい長くしているのはほんと数えるぐらい。みんなテストはしますが、結局断念して試合では使わないので。だから本当にそういうこと(46インチ規制)しないんでほしいんですけど、ダメですかね(笑)。

11月中旬、フェニックスCCの練習場で、現在の長尺ドライバーと同じヘッドで、2本の46インチを試していた阿部。「寒い時期にテストしたくないので、暖かいうちにテストしています。(規制が)どうなってもいいように準備しておかないと」

「46インチ規制」JGTOは「検討中」
今年の10月にUSGAとR&Aが46インチ以下(パターを除く)に制限するルールを発表。2022年1月から各ツアーはローカルルールで採用できるようになった。PGAツアーは早速規制をかける模様。JGTO(日本ゴルフツアー機構)に確認しところ、12月1日の段階で「検討中」という回答。果たしてどうなるのか?

片山晋呉は「まだ何も考えていない」

片山晋呉も47インチ以上のドライバーを使用している1人。片山に確認したところ「まだ何も考えてない」との答え。ほかに46インチオーバーを使用する選手は、石川遼(47.5インチ)や小鯛竜也(46.5インチ)などがいる

週刊ゴルフダイジェスト2021年12月21日号より

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