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【頑固オヤジ】Vol.146 「アイアンの長さを2本ずつ揃えたい。そんなチューンは可能?」

東京下町でゴルフ工房を営む店主がギアに関する悩みに答える連載「頑固オヤジのクラブ工房」。今回のお悩みは「アイアンの長さ」について。

ILLUST/Kochi Hajime

Q. 2本ずつ同じ長さにするチューン
できますか?


先日、2~3番手ずつ同じ長さというプロギアの最新モデルを試打したら、打ちやすくてベストスコアが出ました。そこで、愛用クラブを同様にチューンしてみたくなりました。可能ですか?(46歳・HC14・会社員)


難しいのはヘッドの重量

10月に入ったら緊急事態宣言、全面解除になったね。気を緩めたらいけないんだろうけど、県をまたいでのコンペ参加とかも行きやすくなったんじゃないかな。

まあ、ゴルフは“密”にならないスポーツだから、ウチの常連さんたちはあまり気にしてなかったようだけどね。

「私の知り合いなんですが、プロギアの最新クラブをコースで試打する機会があったんだとか。で、そのクラブが2~3番手ずつ、同じレングスで、それがすごく打ちやすかったそうなんです」

担当さん、今回は友人の話をネタにするつもりらしい。

「プロギアの『LS』とか『05アイアン』のことかい? FWとかUTが同じレングスで、アイアンも2〜3番手ずつ同じ長さにしてあるヤツだよな」

「そう、それでベストスコアが出たとかで、自分のアイアンも同じようなレングス仕様にできないか、という相談なんです」


1番手の長さの違いは通常0.5インチ。5~6番手をワンレングスにすると、打ち方はシンプルになるかもしれないが、長いはずの番手は飛ばなくなるし、短いはずの番手は飛びすぎて扱いづらくなる危険性がある。

けれど、プロギアのように2~3番手ずつ同じ長さになるぐらいなら、デメリットはない。

「ミドル、ショート、ウェッジの3レングス設定、悪くないと思うよ。ただ、ノーマルをチューンして作るのは、ちょっと難しいな」

「ライ・ロフト調整の問題?」

「いや、ヘッド重量をどう合わせるか。長い番手を詰めて短いのに合わせるなら、鉛貼りで対応できるんだけど……それじゃあ、ね」

“打てる長さ”はロフトで決まる

レングスをそろえるのに、長いほうの番手を詰めると単純にヘッドスピードが落ちて、打球が上がらなくなる。だから、短いほうを伸ばしてそろえるほうが、コントロール性やパフォーマンスを上げるのには適している。

「知り合いは、5・6番と、7・8番、9番・PWの2本ずつを同じレングスにしたい、と」

「まあ、1番手分なら短くしても大丈夫かな。軟鉄ヘッドなら、ライ角もロフト角も十分調整可能だし。鉛も6~7グラム貼ればいいだけだからな」

「シャフトを詰める方法は?」

「バット側(手元側)を半インチずつ切り落とすだけでいいから、カンタン。グリップ交換と手間はほとんど変わらないよ。ただ、本当のオススメは、伸ばすほうだけどね」

クラブ、特にアイアンをやさしくするにはロフトを増やすか長くするか。つまり、打球が上がりやすくなる要素を増やすことだ。

「今どきの5番なら38インチはあるから、半インチ切っても昔の5番と同じ長さ。でもロフトが昔より4度以上立っているから、打ちにくい」

「それならロフトを増やせば?」

「6番と同じになるだけ(笑)。なら6番も寝かせる、となるとズルズル短い番手までおかしくなるだろ? だから、ロフトに応じたヘッドスピードの余力が増える、長い番手に合わせて伸ばすほうがいいんだよ。ただし伸ばした番手はヘッドを削るようになるけどね」

可能性として、短くした番手に鉛を貼らず、軽いままのヘッドならスピードが上がって高さが出せるかもしれない。

「ただ、それじゃ長さを一緒にした意味がなくなると思う。振り心地が変わるんだからね」

「……結局、チューンよりプロギアのアイアンを買えばいい?」

「2本の長さをそろえるなら、いじるのは1本だけ。3本そろえる場合でも2本だけだから、たとえばショートアイアンを先に試してみるとかはリーズナブルにできると思う。それでダメだったら、買い替えを考えたらいいよ」

月刊ゴルフダイジェスト2021年12月号より