Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • ギア
  • 【ツアーでみっけ!】「X」は止まるようになり「XS」は飛ぶようになった? ツアーBの最新ボールをプロがテスト

【ツアーでみっけ!】「X」は止まるようになり「XS」は飛ぶようになった? ツアーBの最新ボールをプロがテスト

千葉県の袖ケ浦CCで開催中の「ブリヂストンオープン」。その練習日、プロたちに最新のブリヂストン「ツアーB X」と「ツアーB XS」ボールが配られた。トーナメント会場で試したプロたちの印象は?

まずは生粋のブリヂストンボールユーザー、宮本勝昌。

「テストセンターで打ってはいましたが、コースでは今日がはじめて。『X』も『XS』も両方打ちました。アゲンストでしたが、『X』はアイアンもドライバーも前に行くなあ、という印象ですね。スピン量はそれほど変わってないと思いますけど」

「X」一辺倒という宮本だが「『XS』が思ったよりも飛距離が出るんですよ。もちろん、アプローチのスピンも『XS』らしく掛かる。現時点では打感の違いが大きいかな。『XS』はソフトでボールがつぶれる感触があって、『X』はカチッとした感触です」

今回のテストで「XS」にも好感触を得た宮本は、なんとさっそく試合でも使うことに決めたという。

「初日は『X』、2日目は『XS』の予定です。それぐらい『XS』の飛びがいいんです。今年の袖ヶ浦のグリーンは硬いので、『XS』のほうが合うかもしれません」

「X」派の宮本が試合で「XS」もテスト。かなりの好感触を得たようだ

続いて宮里優作に話を聞くと「もともと『X』で、今週から新しい『X』を使います。テストでも何度か打っていましたが、大きく変わったのがアプローチ。フェースに“乗る”んです。だから距離感が出しやすい」

ドライバーの飛距離性能も進化しているという。

「ティーショットは『X』らしい力強い弾道で飛んでくれます。(計測したら)サイドスピンが減っていました。より直進性が高まったことで、打っていて気持ちいいですね。それでいて、ショートゲームでもしっかりスピンが掛かるので、安心できます」(宮里)

ツアー2勝の市原弘大も「X」派。

「秩父のテストセンターでも何度も試しました。テストの段階で、これは使いたいなと思っていたので、さっそく今週から新しい『X』でプレーします」

市原が注目したのは“音”。「僕は音(打音)がほしいタイプで、(新しいX)はアプローチで打った音がしっかり聞こえるんです。ひとつ前のモデルは少しこもった音だったので『あっ、いいな』と。アプローチでも音がすると、次にフィードバックできるんです。かといって、打感が硬いわけではなく、軟らかさはあります。少し不思議な感じです」

さらに「パッティングでも、打音がしっかりあるので、距離感を作りやすいんです。距離感って“耳”でも感じるものですから」

最後は、10月12日発売の週刊ゴルフダイジェスト誌面にも掲載の金谷拓実のコメント。

「新しい『X』、今日はじめて試しました。飛距離重視で、もともと『X』を使っていますが、この新しい『X』はボールの食いつきがとても良くなっています。アプローチのとき自分でヘッドを加速させなくても、勝手に食いついてくれてスピンが掛かる。ショートゲームの性能が『XS』に近づいた感じで、大きな進化ですね。ロングゲームでは『X』らしく、しっかり飛んでくれているので、早々に替えます」

ブリヂストンゴルフのボール担当にも話を聞くと、「16年、18年、20年と2年周期で進化させ、これが22年モデルです。認可がおりて、今週のブリヂストンオープンでツアーデビューとなりました。米国のデシャンボーも、『すぐに使いたい』と言ってくれましたが、待ってもらっていた状況でした。性能的には『X』も『XS』も大きくは変えず、正統進化を目指したモデルです」

見た目には前作と同じように見えるが、プロたちは大きな進化を実感している様子

ブリヂストンオープンは、2日目を終えて、金谷拓実7アンダー、宮本勝昌6アンダー、宮里優作5アンダー、市原弘大はイーブン。

正式な発売日は未発表だが、おそらく2022年の春先。ひと足早くニューボールへ切り替えたツアープロたちのプレーに注目だ。

取材●服部謙二郎(週刊ゴルフダイジェスト)