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頑固おやじのクラブ工房Vol.35 コントロール性が高まるウェッジのグリップ交換法は? 

グリーン周りの微妙な距離のウェッジショットはスコアメークの生命線だよな。ココに悩んでいるなら、ウェッジのグリップにちょいと細工をするんだ。今週の通勤GDは「頑固おやじのクラブ工房Vol.35」

Q、グリップチューンの仕方

ウェッジの距離感がイマイチで悩んでいます。ソ— ルやネックをいじらずに、グリップのチューンでもソールの抜けや弾道が変わるそうですが、本当ですか? 教えてください。(44歳・HC9・自営業)

テーパーを強めて
突っかかりをなくす

前回、グリップ交換の話をしたら、ウェッジのことを聞いてきたのがいたな。

「グリップ交換だけで、バウンスを滑らせやすくするとか、飛びすぎなくできるって、本当ですか? 実はウェッジが少し突っかかる感じで、なんか止まったり止まらなかったりなんです。少しソールがネックをいじってもらおうかと思っていたんですけど…」

ロフト58度のSW。オイラが以前、チューンしてるからソールとかは問題ないはずなんだ。

「ウーン、ちょっと打ち方が変わっちまったんじゃねえかい? ちょっと、そこで振ってみてくんねかな」

案の定、微妙にハンドファーストがきつくなってたよ。

「ま、突っかかる感じにやられて、少しずつ狂っちまったんだろうな。てことは、手元が左に出にくいグリップ、ヘッドが出やすいグリップにすれば、簡単に直ると思うよ」

「そんなグリップチューンあるんですか?」

「太さを変えるんだよ。厳密にいうと、テーパーを変えるんだけどね。下巻でいじるんだ」

ハンドファーストを軽減させるには、基本的にグリップを細くする。ただし、左手部分は細くしない、というか逆にふと目にするぐらい。テーパーを強調する。

「右手部分が細いと、自然にヘッドが出やすくなるから、インパクトで遅れすぎなくなって、ソールが滑るようになるんだ」

引っかけ防止は
左手部分の太さ

「でもオヤジさん、それって引っかけやすくなりませんか?」

「イイトコに気ついたな、さすがシングル。だから左手の太さを出すんだ。この太さの調整がミソなんだよ」

「なるほど。でも、短く持ったりすると、違和感が出ませんか」

「そうだよ、だからどこをどう握って打ちたいか、とか相談しながらチューンするんだよ」

大本、目一杯の長さでウェッジを持つのはフルショットのときぐらい。そこは突っかかるとか関係ない。要はコントロ―ルして打ちたい距離で、どう打つかが問題なんだ。

「グリップが細いと、引っかけるって言うよな? それを防ぐなら、左手部分だけ太さが合ってりゃ大丈夫なのさ」

左手の太さが足りないと、インパクトでヘッドのトウが落ちる。そのままだとトウ側が突っかかるから、少し手元を引き上げて打つクセがつく。すると、フェースが被り気味のトウ下寄り打点になって、引っかけるようになるんだ。

「グリップ細くして引っかけが出るってのは、左手で握る部分が細いから。だからオイラは、ウェッジを短く持った状態で、右手部分だけ細くするんだよ」

「それって、どうやるんですか?」

「タダじゃ教えられない……てことでもねえな(笑)。なに、途中からグリップをギューッと引っぱって、伸ばすんだよ」

このとき、左手部分まで引っぱられて細くなりすぎないようにするのが、下巻き調整の難しいところなんだけどね。

「バックラインをズラすとかは、すどうなんでしょう?」

「SWはフェースの向きを変えて使いたいから、バックラインは嫌われるよな。まあ、それで調整し
てくれって人もいるけどね」

アプローチでちょうどいい開き具合にハックラインを合わせてくれってのは、結構ある。ウェッジの引っかけ防止に右手部分まで太くするのはナシだな。不器用になるだけだよ(笑)。

月刊GDより(2015)(イラスト/コーチはじめ)